芸能人の愛用時計

小堺 一機-男の肖像時計の選択(パワーウオッチNo.82)

【左写真】角型ケースの時計がかなり好みのようだ。グリュエンのカーベックス、ジャガー・ルクルトのトリプルカレンダー&ムーンフェイズ、ティファニーのレクタンギュラー、カルティエのタンク アギシェなどレアアイテムも多数所有。【右写真】右はランゲ&ゾーネのランゲ1。左はお父さんと南極に行ったときに使っていたブルガリ ブルガリ。ゴールドは小堺さんのファッションによくマッチする 

 
 仕立ての良い英国調のスーツで現れた小堺さん。小物の使い方までパーフェクトだが、ファッションに強いこだわりがあることは有名だ。

 「時計も好きですよ。最初に目覚めたのは30年くらい前かな。スタイリストさんにプレゼントされたのがグリュエンのカーベックスだったんです。こういう世界があるのかって気づいて、そこから少しずつ自分でも買うようになりましたね。いまは時計ケースが15個くらい。それとワインダーも2個持っていて、全部合わせると30本くらいはあると思います」

 コレクションでも出色はカルティエのレベルソ。レベルソといえばジャガー・ルクルトが有名だが、アンティークではカルティエもたまに見かける。

 「堺正章さんが同じものを持っていたんですよ。最初は裏返しにしているから、『堺さん、時計が裏返しですよ』って言ったら、『これは反転するんだよ』って教えてくれて、それがすごくかっこよかったんですよね。当時は表参道のハナエモリビルの地下にアンティークの時計店があったんだけど、たまたまのぞいていたら同じものがあった。すごく考えたんだけどやっぱりどうしても欲しくて、家に帰って妻に相談したらなんとか買ってもいいって。現金を銀行でおろして、そのまま自転車で買いに行きました(笑)。次に堺さんに会ったときに僕も買ったことを伝えたら、どこで買ったのか聞かれたから原宿だって答えたら、『ボクのはパリだけどね!』って自慢されましたけどね(笑)」

 ほかにもランゲ1など豪奢で趣味の良い一品を多く所有する。買うつもりはなくてもなじみの時計店に行くと好みの時計を見せられ、ついつい買ってしまうことも少なくないようだ。

 「時計との出合いはやっぱり中学生くらいのときに父から貰った時計かな。父親は料理人で、初の南極観測隊と一緒に現地で越冬しているんですよ。そのときに使っていたセイコーのダイバーズを貰って使ったりしてました。タレントになってから、自分もテレビの仕事で父と一緒に南極を訪れたこともあるんだけど、そのときにはブルガリの時計をしていきました。これも自分にとってはいろいろと思い出深い時計ですね」

 

小堺 一機コメディアン
KAZUKI KOSAKAI 1956年1月3日、千葉県生まれ。学生時代にテレビ番組の素人発掘企画でチャンピオンとなり芸能界に入る。萩本欽一の番組に起用されてブレイクし、84年からはフジテレビの『ライオンのいただきます』(後の『ライオンのごきげんよう』)司会に抜擢されてお昼の顔となる。軽妙な語り口の司会者として人気を得る一方で、舞台公演も定期的に行っており、変幻自在のキャラクターには高い評価が集まっている。現在、フジテレビ「かたらふ~ぼくたちのスタア~」毎週土曜日17時~(関東ローカル、ネット局あり)、毎日放送「サタデープラス」毎週土曜日8時~(全国ネット)、NHK「ごごウタ」不定期金曜日15時8分~、ほかMCとして出演中。

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