前川 泰之-男の肖像時計の選択(パワーウオッチVol.92)

「よくモノをなくすので」あまりアクセサリーを身に着けない前川さんだが、タグ・ホイヤーのカレラ クロノグラフは10年近く愛用している。「華美より機能美。釣りをするので、手を水に突っ込んでも平気な頑丈さがいいですね」

 

年の大河ドラマ“真田丸”では、1話のみの登場にもかかわらず観る人に強い印象を残した前川さん。演じたのは、主人公の真田信繁(幸村)の初めての調略にかかり、犠牲となる武将、春日信達だ。実在の人物を演じるときは、その人の墓を訪ねたり、史実や逸話にもできるだけ触れるようにしているが、春日信達については史料があまり残っていない。そこで監督と話し合い、無骨だが思慮深く、戦国時代を生きるにはやや不器用な人物像を練り上げた。とくに意識したのは、信繁との心の交流を表現すること。

「そこがしっかり見えれば見えるほど、信達を死に追いやることになった信繁の、心の痛みが伝わるんですね。この第8話は、それまで真田ファミリーの話がメインだったのが、急に重い話になる転換点。信繁がその後、できるだけ人を殺さずに勝つことを考えるきっかけになったエピソードでもあります。スタッフの皆さんも気合いが入っていて、そんな役をやらせてもらえたことは本当にありがたかったです」

 31歳でモデルから俳優に転身し、苦労した時期もあった。いま思えば、俳優という仕事を甘く見ていた部分もあったという。ともに働くスタッフへの意識、役作りとして取り組むべきこと……努力してきたつもりでもまだまだ足りなかったと、40歳を過ぎ、大作を経験してようやく気付いたこともある。

「自分でも『遅いよなあ』と思いますけど(苦笑)。ですがそんな人間としての成長が、俳優としての成長と比例していると感じます」 

 先日、テレビ番組の企画で、モデル時代に何度も訪れたミラノを13年ぶりに再訪した。ショーシーズンのミラノやパリには、世界中のモデルが集い、最高のステージを求めて競争する。自力で資金を貯めて現地に滞在し、オーディションを受けた日々。何不自由ない日本を離れて経験する孤独……そんな青春時代の経験はいまも自分のなかで生きている。このミラノ再訪を“挑戦者たる自分の原点”として捉え、今年も新たなステージへと向かう。

「次に何か『やり遂げた』と思えることがあったら、自分のために新しい時計を買いたいと思ってるんですよ。男らしくてシンプルなパネライがいいかな」

 現在、よく愛用している時計はタグ・ホイヤーのカレラ クロノグラフ。前川さん曰く、「機能的なデザインが気に入っています。作りも頑丈なので、趣味のアウトドアにも連れて行きますね」

 

 

前川 泰之俳優)
YASUYUKI MAEKAWA 1973年11月26日、東京都生まれ。93年より11年間、ファッションモデルとして、各ファッション誌ほか、ミラノコレクションをはじめとする世界のランウェイを舞台に活躍。日本の男性モデルとしてトップクラスの実績を誇る。20 05年に俳優デビューし、『電車男』(CX)などの話題作に出演。最近では大河ドラマ『真田丸』(NHK)の武将役から『痛快TV スカッとジャパン』(CX)のダメすぎるパパ役まで幅広い役柄に挑戦、バラエティーやドキュメンタリー番組にも活動の幅を広げている。

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