- chapter1 解説に使われる基本用語
- chapter2 腕時計の基本を知る
- chapter3 機械式時計の仕組みを知る
- chapter4 ショップの特性を知って賢く購入
- chapter5 失敗しない中古モデル購入のチェックポイント

腕時計のオーナーとしてまず把握しておきたいのが各パーツの名前です。自分の時計が、どんな時計なのか知らないのは、たとえるなら何だか正体のわからない物を食べているようなもの。最低限の知識は持っておきたいものです。まずは、時計の心臓部であるムーヴメントを収めるケースですが、ベルトを取り付けるための「ラグ」、時・分針を動かす「リューズ」、文字盤を保護する「風防」、風防をケースに固定する「ベゼル」が取り付けられています。写真のようなクロノグラフはこれにスタートとリセット用のプッシュボタンが装備されています。次に文字盤ですが、時間を表す「インデックス」と「時針」「分針」「秒針」のセットが最も標準的です。ただし、秒針はインダイヤル(文字盤内の小文字盤)で単独表示する「スモールセコンド」なども存在します。クロノグラフにも、通常秒針がある場所にクロノグラフ針があるため、秒針はスモールセコンドを採用するのが一般的です。さらに30分と12時間積算用のインダイヤルを装備します。
パワーウオッチ本誌を見ていただくとおわかりのように、掲載している腕時計には全て価格以外にもその商品ごとの様々なデータが記載されています。そこで、データのなかでも特に商品の特徴を知る上で最低限憶えておくと便利な8大用語を簡単に説明しましょう。
1.シースルーバック
ケースの裏側からムーヴメントが見えるように、サファイアクリスタルをケースバックに使用しているものです。ムーヴメントの複雑な動きがよくわかるため、機械式腕時計の場合は特に人気の高い仕様です。
2.ケース径
一般的にはラウンドケースの最大幅を示しますが、この場合リューズはケース径に含みません。トノーケースや角型ケースなどでは縦横両方のサイズを表記することがほとんどです、その場合はケースサイズと表記されます。単位はミリが一般的です。
3.素材
現在一般的な素材はステンレススチールですが、高級モデルになると18金ゴールドやプラチナも使われます。スポーツモデルには硬くて軽いチタンが使われることもあります。商品の解説では略称で使われることが多く、パワーウオッチではSS=ステンレススチール、TI=チタニウム、AL=アルミニウム、CE=セラミック、YG=イエローゴールド、PG=ピンクゴールド、WG=ホワイトゴールド、Pt=プラチナと表記しています。
4.COSC認定証
スイスにあるクロノメーター検定協会が定めた厳しい精度検査に合格したムーヴメントに与えられる認定書のことです。文字盤などにクロノメーター認定ムーヴメントであることを表記できます。設置位置や環境を変えて精度検査が行われ、精度はマイナス4秒からプラス6秒までの誤差に収まったものに認定が与えられるといわれています。
5.ムーヴメント
腕時計の心臓部に当たる部分で、通常は地板と受け板と呼ばれるプレートに挟まれるようにして作られています。機械式ムーヴメントの場合、ゼンマイを動力源として、それを脱進機に伝えて一定の振動に変え、さらに各種の歯車によって秒針、分針、時針を動かします。最もシンプルな機構のムーヴメントでも100近いパーツによって構成され、複雑な機構になるほどパーツ数も増え、コンプリケーションウオッチになるとその数は数百にもなります。
6.振動数
ムーヴメント内でゼンマイの解けかたをコントロールしている脱進機のなかのテンプが、一定時間内で何回振動するかを表す数字で、ビートとも呼ばれます。毎時28800振動(毎秒8振動)以上のものをハイビート、それ以下のものをロービートといいます。Hz(ヘルツ)で表すこともあります。
7.パワーリザーブ
ゼンマイをいっぱいに巻いたとき、どれだけの時間、連続して時計を動かすことができるかを表すものです。一般的には40時間程度ですが、8日巻き、10日巻きといったロングパワーリザーブのムーヴメントも増えてきています。また、写真のようにこのゼンマイの残量を文字盤に表示するパワーリザーブインジケーターを備えたモデルもあります。
8.防水性
文字どおりに解釈すれば、どれほどの水圧に耐えられるかを示す数字ですが、ダイバーズウオッチを除いては空気圧によって測定することが多く、その場合はbarもしくは気圧で表記されます。日常生活防水とは3気圧程度の性能を指すことが一般的です。


