東京オリンピックが開催される2020年を記念したユンハンスの日本限定モデル

 開催まであと400日ほどに迫った東京オリンピック。
 この盛大なスポ⁠ーツの祭典は、もちろん“時間”と密接に関わる時計界にとっても決して無関係ではない。
 特に有名なのが、東京大会で通算29回目の公式タイムキーパーを務めるオメガが発表している記念モデルだろう。なかにはオリピック記念モデルだけをコレクションする熱心なファンもいるほどだ。
 
 さて、こうしたオリンピック記念モデルを発表しているのはなにもオメガだけでない。そのひとつであるドイツの国民的時計ブランド“ユンハンス”から発表されたジャパンリミテッドに注目したい。

公式タイムキーパーとして先進的な計測方法を確立

 
 遡ること45年以上前の1972年に開催されたドイツ・ミュンヘンオリンピック。同大会は、当時、圧倒的な強さを誇った日本男子体操がメダルを独占したほか、男子バレーボールでも金メダルを獲得するなど、日本勢が華々しい活躍を見せる一方、先進的な記録方法が注目を集めた大会でもあった。

 その方法とは、ピストルを使って視覚、聴覚、そして電子信号の同時送信、加えて光センサー、デジタル クロックとインジケーターが、TVをとおしてリアルタイムの観戦を可能にさせるというものだ。さらに史上初めて全ランナーの計測を個別に測定できるようにするなど、スポーツ競技のタイムキーピングにおいて新しい時代を呼び込んだ大会でもあったのだ。

 この新しい計測方法を開発したのこそ、同大会で公式タイムキーパーを務めたユンハンスである。その新しい技術にアスリート、大会役員、そして世界各国のオーディエンスが感動したという。

1972年のミュンヘンオリンピックで導入された新しい記録方法

 

 ユンハンスのこうした先進性を追求する姿勢は、今日もブランドのアイデンティティとして受け継がれている。そのことは、従来の電波時計の“使用可能なエリアが限定される”という弱点を克服すべく新たに開発したアプリケーションと連携させる次世代機として2018年に発表された“メガ”シリーズが証明している。

 今回のリミテッドモデルは、そんなオリンピックとユンハンスの歴史的な繋がりと、先進性を証明するモデルとして製作されたのである。
 
 

日本でも人気が高いメガのフォームA版

 
 リミテッドモデルのデザインのベースとなっているのは、時計において最も重要な要素である“時”に焦点を当てた既存のフォーム A。
 これに、日の丸にも使われているレッドをアクセントカラーとして取り入れて、リミテッド感が演出された。文字盤の6時方向には、東京オリンピック開催年にちなむ“2020 Ltd”の文字をレッドペイント。さらにフェイス部分だけでなく、ベルトの裏面にもレッドカラーが採用されるなど細部まで凝ったデザインだ。

ケースバックには世界地図がデザインされ、ユンハンスの電波時計で受信可能なエリアと、各基地局の識別信号があしらわれる

 

 ミニマルさが強調された既存のフォーム Aに対して、アクセントカラーを取り入れたことでよりアーバンな雰囲気が強調された本作で、もうひとつ忘れてはならないのが先述の“メガムーヴメント”を搭載している点だ。

 このメガムーヴメントの実力を知るには、従来の電波時計の基本をおさらいする必要があるだろう。
 電波時計は電波局より発信される標準電波を受信し、一定時間ごとに時刻修正を行っているため、常に正確な時刻を表示できるという仕組みだ。日本の場合、電波局が2カ所あり、その送信エリアが国内全域をカバーしているため、基本的に国内どこにいてもその恩恵を受けることができる。ちなみに日本のほか、ドイツ、イギリス、北米もこうした電波局が存在しており、送信エリア内にある限り同じだ。これに対してエリア外では、通常のクォーツ時計と実はなんら変わりない。

 従来の電波時計の弱点というのが、ずばりこの受信可能エリアで、世界規模で考えると電波時計が使用できるエリアは実は圧倒的に少ないのだ。これが絶対的な精度を誇りながらも電波時計が海外で普及していない1番の要因であった。

ユンハンスの従来電波時計で受信可能なエリア

 

ユンハンスが2018年に開発したメガムーヴメントCal.J101.65

 

 メガムーヴメントのアドバンテージはまさにこの点で、“Junghans MEGA”と名付けた独自のアプリケーションが時刻情報を発し、つまりアプリケーション自体が電波局の役割を果たすことで、地球上、どのエリアにいても絶対的な精度を維持できるだけでなく、任意のタイムゾーン設定も行えるという優れた機能性を備えている。
 東京大会だけでなく、2024年開催予定のパリ大会でも活躍してくれるというわけだ。

 ジャパンカラーをまとったこのリミテッドモデルは202本限定。気になる人は早めにチェックを。
 

フォーム メガ ジャパン リミテッド 2020

Ref.058 4931 75。SS(39.3㎜径)。5気圧防水。電波クォーツ(Cal.J101.65)。限定202本。税抜き予価11万8000円(2019年7月発売)

 

(文◎堀内大輔)

【問い合わせ先】
ユーロパッション

“ユンハンス”公式サイト
http://www.europassion.co.jp/junghans/

関連記事

  1. ランゲ・ファーストコレクションに思いを馳せて

  2. 勝手に実機でインプレッション【5回】ラング&ハイネ/ドイツ時計

  3. 高品質な仕上がりながら価格を抑えたチュチマの戦略モデルがすごい

  4. ドイツを代表するライカ社が腕時計を発表

  5. 独創的な操作構造を持つモノブロックシリーズの限定モデル

  6. 希少なDUFA(ドゥッファ)の日本未発売モデルを、期間限定で特別販売

  7. 孤高の独立時計師 トーマス・ニンクリッツ

  8. バーゼルワールド2018<ノモス>

ロレックス

スマートウォッチ

ドイツ時計

カジュアル時計

アンティーク時計

レディース時計