“そこまでやる!?”と声が出る、こだわりの復刻ディテールがスゴい!ブライトリングの2019年新作モデル

 Watch LIFE NEWS編集部・副編集長、佐藤が、BASELWORLD(バーゼルワールド)2019を現地取材。各ブランドから発表された新作の魅力をお伝えします。

 2017年7月、最高経営責任者(CEO)にジョージ・カーン氏が就任して以来、リブランディングに取り組んできたブライトリング。

 まずはラインナップを陸・海・空、そしてプロフェッショナルという明確にセグメント分けされた4つのラインに統合・整理。同時に初代ナビタイマーが誕生する以前、ブライトリングがイギリス空軍にコックピット・クロックを納入していた1930年代の“ユイット・アビエーション部門(1938年設立)”による、視認性や耐久性に優れた多数の航空計器やハイクオリティな航空用の腕時計クロノグラフなどにデザインルーツを持つ“アビエイター 8”コレクションを発表。18年には、陸を象徴する“プレミエ”コレクションが登場し、今年は海を象徴する“スーパーオーシャン ”コレクションがリニューアルされ、新作モデルがいくつも投入された。

 そんな新しいスーパーオーシャンの存在も見逃せないが、特に筆者が引かれたのは、ブライトリングファン待望のリ・エディションシリーズ第1弾、ナビタイマー Ref.806 1959 リ・エディションだ。

 ジョージ・カーン氏がCEOに就任したブライトリングではラインナップの統合・整理が進められたが、同時にに“リ・エディションモデル”のリリース、つまり歴史的モデルを忠実に再現した復刻モデルの発表も示唆されていた。本作はそんなリ・エディションシリーズの第1作として発表された注目の新作となっている。

ビーズの数までオリジナルを忠実に再現。並々ならぬディテールへのこだわり

 ナビタイマー Ref.806 1959 リ・エディションのみどころは、何と言ってもオリジナルに忠実すぎるディテールの再現具合だ。

ナビタイマー Ref.806 1959 リ・エディション
■Ref.AB09B-1DAA。SS(40.9㎜径)。3気圧防水。手巻き(Cal.B09)。世界限定1959本。103万6800円

 

左が復刻モデルとなるナビタイマー Ref.806 1959 リ・エディション。右がオリジナルモデルとなる1959年版ナビタイマーのRef.806。

 

 ナビタイマー Ref.806 1959 リ・エディションは、その名が物語るように“806”というレファレンスナンバーを持つ初代ナビタイマーのなかでも、1959年版の持つ特徴を忠実に再現したモデルとなっているが、復刻のモチーフとなったモデルについて、ここまでこと細かに言及したのには理由がある。

 初代ナビタイマーが開発されたのは1952年。以降、ナビタイマーはブライトリング屈指のアイコニックモデルとして知られるようになる。Ref.806のナビタイマーは1960年代まで製造が続けられたが、実はその長い製造期間の間にディテールが変化しているのだ。

 例えば、文字盤。1950年代製のナビタイマーの文字盤はインダイアルが小振りで、カラーリングも文字盤と同じブラックだったが、60年代製のナビタイマーの文字盤ではインダイアルが大きくなるほか、カラーリングも回転計算尺と同様のホワイトを採用するが、本作では1950年代当時のナビタイマーの文字盤の特徴を再現した。オリジナルが搭載していたヴィーナス製のCal.178と同じインダイアル配置というのもポイントだ。

 また、ブライトリングの表記とウイングロゴも注目のディテールだ。実は当時のナビタイマーにおいて、ブライトリングの表記とAOPAの文字が入っていないウイングロゴを持つ個体はヨーロッパ市場向け、一方、アメリカで販売されていたモデルにはブライトリングの表記がなく、AOPAのロゴが入っており、本作では50年代製の、かつヨーロッパ市場向けの文字盤の特徴を忠実に再現している。

 さらに驚くべきは、ベゼルに設けられたビーズ装飾(パール装飾とも)だ。ベゼルを囲むビーズ装飾はナビタイマーを特徴付けるディテールのひとつとなっているが、この小さなビーズの数は製造時期によって異なっている。プレス向け資料によれば、このビーズの数は1950年代の初期モデルでは125個あったが、1960年代のモデルでは93個だったと言い、そして、モチーフとなった1959年版のモデルでは94個。極々小さなディテールの違いだが、本作では、1959年版モデルとまったく同じ94個のビーズ装飾を採用している。

 このほかにも、ケースの形状やサイズ、さらに風防の素材に至るまで忠実に再現。どれほどの人が気が付くかもわからないような非常に細かなディテールまで、ていねいに再現されている。

ステンレススチールのケースはオリジナルぴったりの40.9㎜サイズ。今回のリ・エディションのために特別に製造されたもので、ラグの外形や仕上げもオリジナルのRef. 806と同じ。また、風防もオリジナルとまったく同じ形状を持ち、しかもサファイアクリスタルではなくヘサライト風防を採用している。

搭載ムーヴメントは、定評のあるブライトリングの自社製クロノグラフ、Cal.01をベースにしたCal.B09。手巻きながら、COSC公認クロノメーター仕様だ。なお、オリジナルの仕様を忠実に再現するため、シースルーバックではなく、裏ブタはステンレススチールのソリッドバックを採用

 
 オールドブライトリングファンをはじめ、時計愛好家の琴線に触れること間違いなしの本作。その狙い通り、多くの時計愛好家の心を掴み、予約が殺到しているそうだ。
ただ、ブライトリングでは、今回の復刻モデルに搭載するべく開発した自社製の手巻きクロノグラフムーヴメントを、今後もリ・エディションシリーズに搭載する予定ということを表明しているので、次なる復刻モデルの登場に期待が高まる。

 さて、駆け足となるが、ほかの新作モデルについても紹介しよう。

 

スーパーオーシャン オートマチック 42

 “どんな腕にもフィットするスーパーオーシャン”としてリニューアルした新生スーパーオーシャン・コレクション。そのため、新しいスーパーオーシャン・コレクションでは、46㎜、44㎜、42㎜、36㎜サイズを用意。サイズによって仕様や防水性能が異なっている。以下は、各サイズの特徴だ。

スーパーオーシャン オートマチック 46
DLCコーティングを施したブラックのステンレススチールケースを採用。ベゼルはラチェット式の逆回転防止仕様で、防水性はコレクション中で最も高い2000m。

スーパーオーシャン オートマチック 44
こちらはオールサテン仕上げのステンレススチールケースを採用。スーパーオーシャン 46同様、ベゼルはラチェット式の逆回転防止仕様で、防水性は1000m。

スーパーオーシャン オートマチック 42
パッと見はスーパーオーシャン 44とほぼ同じだが、モデル名通り、ケースサイズは42㎜とやや小振りでカラー展開が異なる。ベゼルはラチェット式の逆回転防止仕様で、防水性は500m。

スーパーオーシャン オートマチック 36
コンパクトなスポーツウオッチを求める女性に向けたモデル。ほかと同様、ラチェット式の逆回転防止ベゼルを採用。36㎜という小振りなサイズだが、200mの防水性を備える。

写真は42㎜径のスーパーオーシャン オートマチック 42。
■Ref.A282A-1PSS。SS(42㎜径)。500m防水。自動巻き(Cal.17)。47万5200円(ブレスの場合。ラバーベルトの場合は43万2000円)

 

クロノマット JSP マザー オブ パール リミテッド

 日本市場向けのスペシャルモデル。
 ナチュラルマザー オブ パール(以下、MOP)文字盤に、ブルーのMOPインダイアルを組み合わせた特別仕様。MOP文字盤は、クロノマットのスペシャルモデルのなかでも常に高い人気を誇る。本作は、昨年発表されたエレガントなローマンインデックス仕様から一転、スポーティーなバーインデックスを採用。裏ブタはサファイアクリスタルのシースルーバック仕様となっており、搭載するCal.01の動きをみることができる。
 また、バリエーションとしてブラックのMOP文字盤仕様も同時に発表された。

■Ref.S001W-PPA。SS(44㎜径)。200m防水。自動巻き(Cal.01)。日本限定300本。116万6400円

 

 魅力的な新作を数多く発表したブライトリング。レポートではそのすべてを紹介しきれないため、今回はごく一部のモデルを紹介するにとどまったが、ほかのモデルについては、また別の機会にお届けしたい。

文◎佐藤杏輔(編集部)/写真◎水橋崇行(現地取材)

 

【問い合わせ】

ブライトリング・ジャパン
https://www.breitling.co.jp

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