【同じオーダーは2度と受け付けない】スペイン・バルセロナ発の“アトリエ・デ・クロノメトリ”が、ついに日本上陸!

 スペイン・バルセロナ発のATELIER DE CHRONOMÉTRIE(アトリエ・デ・クロノメトリ)。かねてより編集部が注目してきた同ブランドの日本上陸がついに決定した。

 アトリエ・デ・クロノメトリは、アンティークウオッチコレクターでディーラーでもある、サンテ・マルティネス氏とモンテス・ギメノ氏、それに時計師のメビウス・ラスマン氏が立ち上げたブランド。

 昨今、時計ブランドの多くが“手仕事”や“手作業”といったキーワードを強調するが、近代的な工作機械が発達した現代においては、時計の構成部品のほとんどは、CNC旋盤などによって自動で作られており、実際に人の手が加えられる部分は、磨きや組み立てなどの仕上げのみといったごく一部という場合が少なくない。もっといえば、一部のラグジュアリーブランドにおいては、組み立てなどにおいてもオートメーション化が進んでいる。

 そんななかにあって、アトリエ・デ・クロノメトリの特徴は何と言っても“時計製造の黄金期への回帰”を理念に、昔ながらの職人が用いる工具を使用した時計づくりを貫いている点だ。
 ケースやベゼル、針、尾錠、ムーヴメントに至るまで、すべてハンドメイドで、スペイン・バルセロナで作られている。なお、文字盤はデザインや技術図面、レンダリングも同ブランドで作っているが、製造についてはスイス。これはクオリティを優先するためだという。ただし、もちろん文字盤もハンドメイドだ。
 サンテ・マルティネス氏に現代的な工作機械を使わない理由を問うと、次のように答える。

「CNCを使用する場合、たくさんのパーツを作ることには向いていますが、私たちが目指す時計づくりはそういったものではありません。それにCNCを使えば確かに作りやすいですが、想像どおりのものしか出来ません。アトリエ・デ・クロノメトリの時計が目指しているのは、ロマンティックであることです。古き良き時代に戻りたい、つまり、現代的な工作機械などない時代にすべて手作業で作られていた時代の、職人の魂が宿った時計を、現代において作りたいのです。それに、私たちは人の手でしか生まれない“想像を超えるクオリティ”を実現するために時計を作っています。だからこそ、人の手で作ることにこだわっているのです」

 そのこだわえりゆえ、アトリエ・デ・クロノメトリの時計はすべて完全受注生産。しかも、同一デザインの再注文は受けないため、まさに世界に1本のユニークピースとなっている。
 ケースサイズやベゼル、ラグの形状、針や文字盤のデザイン、さらにはムーヴメントの仕上げまで、ユーザー自身で選択が可能。その並々ならぬこだわりゆえ、年に10本ほどしか作れないが、同ブランドの時計は、現代の時計と一線を画す独特の“凄み”を備えている。

 

左がサンテ・マルティネス氏、右がモンテス・ギメノ氏。仲睦まじい1枚だが、それもそのはず。二人は夫婦である

 

4年もかけて辿り着いた、こだわりの“コート・ド・ジュネーブ”

 

 なお、今回の日本上陸に際し、輸入代理店となるシェルマンのオーダーによるスペシャルモデルが2本作られた。それぞれ異なる特徴を持つが、共通してムーヴメントへのコート・ド・ジュネーブ装飾がブランドで初めて採用された。
 しかも、昔の懐中時計に見られるようなアーチの角度が90度に近い深い装飾を施すため、まずは専用の工具を作ることから開始。さらに自身が納得のいく装飾クオリティに至るまで、なんと4年の歳月を要したというから、なんとも驚きだ。

AdC #6
ブランド初となる35mmサイズのケースを採用したモデル。ケースには独自開発の“グレーゴールド”を採用。その割合は企業秘密とのことだが、パラジウムの割合を高めに、ゴールド、シルバー、パラジウムを独自の比率で配合した新合金となっている。WGよりも耐擦性や抗アレルギー性に優れるほか、ロジウムメッキの必要もない。一見、SSやWGのようにも見えるが、それらとは比較にならないほど高価な素材となっている。
■グレーゴールドケース(35mm径)。非防水。手巻き(OMEGA Cal.266をベースにしたオリジナル) 。572万4000円

 

AdC #7
こちらは37.5mmサイズ。ミドルケースからラグにかけて一体となった流麗なラインに、分厚いフラットベゼルを合わせたスタイルはこれまでの作品にも見られるものだが、本作ではケースにイエローゴールドを採用した。また、ゴールドのブレゲ数字インデックスにブラックガルバニック仕上げの漆黒の文字盤は、伝統的な方法で作られたもので、まさに1930〜40年代の時計の雰囲気を見事に表現している。
■K18YG(37.5mm径)。非防水。手巻き(OMEGA Cal.266をベースにしたオリジナル)。594万円

 

 さらに余談ではあるが、この2本のモデルには、ケースのラグと同じフォルムに成形された新型の尾錠を採用する。そんな非常に細かなこだわりにも対応してくれるのがアトリエ・デ・クロノメトリの魅力。
 こだわり満載の二つのユニークピース。ぜひとも、実物を見て、その圧巻のクオリティに触れてみてほしい。

 

文◎佐藤杏輔(編集部)

 

【問い合わせ】
シェルマン新宿・伊勢丹本館店[メンズ]

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