新生チュチマを象徴する“ザクセン”コレクションが日本初上陸!

 古くからの時計ファンは、チュチマに対して“軍用時計メーカー”というイメージを強くもっていることだろう。実際、現在も同社が主力としている“M2”や“フリーガー”は、かつての軍用時計やNATOクロノグラフのDNAを受け継いだコレクションだ。

1984年にチュチマが開発したNATOクロノグラフのDNAを継承するM2 クロノグラフと(左)と、伝統的なドイツ軍用時計の意匠を継承するグランドフリーガー(右)。
■(左)Ref.6450-03。TI(46㎜径)。30気圧防水。自動巻き(Cal.Tutima 521)。74万8000円。(右)Ref.6402-01。SS(43㎜径)。20気圧防水。自動巻き(Cal.Tutima 320)。61万2700円

 

 そんな同社に大きな転機が訪れるのは、ベルリンの壁崩壊以降の悲願であった、創業の地グラスヒュッテへと帰郷を果たした2008年のこと(第2次世界大戦の敗戦の影響で拠点を北ドイツに移していた)。
 地名を加えた“チュチマ・グラスヒュッテ”として再スタートを切った同社は、これを機にコレクションの大幅なブラッシュアップを実施。“M2”や“フリーガー”は往年の軍用時計の雰囲気を残しつつも、現代的なエッセンスを加えてデザイン性が高められた。

 さらにムーヴメントの自社開発にも着手。自社ムーヴメントを搭載し、グラスヒュッテ伝統の意匠、技法を駆使した新コレクション“パトリア”は、その完成度の高さが世界中の愛好家から高い評価を得た。ちなみに2019年にはこのパトリアに初のステンレススチール仕様が登場。高品質な仕上がりはそのままに、価格を抑えた戦略モデルとして大きな話題を集めている。

 
 グラスヒュッテへの帰郷後に投入された新コレクションは、“パトリア”のほかに実はもうひとつある。
 それがこのたび日本初上陸したこの“ザクセン”だ。

ザクセン ワン
■(左)オートマチック。Ref.6120-02。SS(42㎜径)。20気圧防水。自動巻き(Cal.Tutima 330)。41万8000円。(右)クロノグラフ。Ref.6420-05。SS(43㎜径)。20気圧防水。自動巻き(Cal.Tutima 521)。70万4000円


 グラスヒュッテが属する“ザクセン州”にちなむ本作で見るべき点は多いが、やはり目に付くのはそのデザインだろう。四方のエッジを立てたクッションケースや鋭角な先端をもつ槍のような時分針など、新生チュチマの独自性を主張する意匠が随所に見られる。
 グローバルブランドがひしめくグラスヒュッテへの帰郷を機に、おそらくは“軍用時計メーカー”というイメージからの脱却を狙ったのであろう。端正な顔立ちに仕上げられた文字盤デザインは、これまでにないモダンな雰囲気を醸し出している。

 また新生チュチマでは製造もグラスヒュッテで行う新たな体制を採ったことにより、とりわけ外装クオリティが向上している。具体的にはケースやブレスレットの仕上げがいっそう入念になり、また文字盤の色表現も従来以上に豊かになっているのだ。
 そしてこうした外装クオリティの向上を如実に感じさせるモデルの筆頭こそがこのザクセンなのである。

 他方、20気圧防水など優れた実用性を両立させている点はチュチマらしい。
 グラスヒュッテの古豪として伝統を継承する一方、新たな試みにも果敢に挑む、新生チュチマを象徴するザクセンコレクションに注目だ。

クロノグフグムーヴメントは、レマニア5100をもとに再設計されたモジュールを加えたCal.Tutima 521である

 

特徴的なフォルムとなったクッションケースは、ポリッシュとサテン仕上げを使い分けていっそう立体感が強調されている

 
 
文◎堀内大輔(編集部)/写真◎笠井 修
 
 

【問い合わせ先】

モントレックス TEL:03-3668-8550
公式サイト http://www.montrex.co.jp/tutima.html


【チュチマ・グラスヒュッテとは】

ドイツ時計産業の聖地に拠点を構えるマニュファクチュール
 チュチマ・グラスヒュッテの起源は、1926年にエルンスト・クルツ博士の指揮のもと設立された時計会社だ。“チュチマ”とは、実はそこで作られた製品グレードの中で最高品質を示す名称だったのだ。
 当時、軍用クロノグラフなど数多くの名機をリリースした同社だったが、第2次世界大戦はチュチマブランドのすべてのものを破壊した。大戦後、クルツ博士は西ドイツへと亡命し、メンメルスドルフの町に小さな工房を設立。後にチュチマをブランドとして復活させ、83年には会社名もチュチマ時計製造会社に変更している。ここでもNATO軍に制式採用された軍用クロノグラフなどの傑作を多く手がけ、軍用時計メーカーとしても一目置かれる存在となった。
 そして2008年には創業の地であるグラスヒュッテへの帰還を果たす。現在は自社製ムーヴメントまでを手がけるマニュファクチュールとして、堅牢で実用的な本格機械式モデルを展開している。

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