洗練された雰囲気そのままに。
WGケースを採用したリミテッドモデル
無駄のないシンプルなデザインが魅力となった“ミニマルウオッチ”の筆頭に挙げられるのが、ドイツのユンハンスが展開する“マックス・ビル”シリーズだろう。
本シリーズはバウハウス最後の巨匠と呼ばれたデザイナー、マックス・ビルが1961年に起こしたウオッチデザインを再現したもので、日本でも抜群の知名度と人気を誇るロングセラーだ。
さらに豊富なバリエーション展開もシリーズの魅力のひとつで、一般的なカラー展開にとどまらず、基本デザインを踏襲しつつも手巻き、自動巻き、クォーツ、クロノグラフ、さらに近年では電波モデルまでをラインナップしている。
2019年は、この“マックス・ビル バイ ユンハンス”シリーズにとっても重要な年となった。
というのも、マックス・ビルがデザインを学んだデザイン学校バウハウスの創設100周年という節目の年だったからだ。
これを記念して各社から様々なアニバーサリーモデルが展開。
もちろんユンハンスも然りで、同社からはクロノグラフモデルのクロノスコープをベースにしたアニバーサリーモデルがリリースされたのだ。
バウハウス創設100周年記念 WG マックス・ビル クロノスコープ
Ref.027/9900.02。WG(40mm径)。3気圧防水。自動巻き(Cal.J880.2)。世界限定100本。107万8000円
本作の見どころは、レギュラーモデルにはない特別なディテールが随所に与えられている点だろう。
そのひとつが、レッドペイントされたデイト表示とブランド名表記だ。これは同校舎の有名なエントランスを表現したもので、デザインのアクセントとしても効いている。また文字盤は校舎の白壁をイメージしたホワイトカラーが採用される。
ボンベシェイプとなった文字盤は、グロッシーな質感をもつ厚塗りのホワイトラッカー仕様となっている
またケース裏側にもアニバーサリーモデルならでのこだわりが光る。
ガラス面にバウハウスの象徴として知られるデッサウ校舎がデザインされているのだ。
校舎の窓部分をシースルー仕様にすることで、自動巻きムーヴメントの一部を透かし見ることができるユニークなデザインとなっている
さらに特筆すべきはケース素材にホワイトゴールドが採用されている点だ。
実用も意識された作りとなったマックス・ビルシリーズで無垢ケースが採用されることは実はかなり珍しい。ちなみにクロノスコープのゴールド仕様は、2018年発表のブランド150周年記念モデル以来である。
このことからもユンハンスにとっていかにバウハウス100周年が特別なものであるかがわかるだろう。
マックス・ビル クロノスコープが纏う洗練された雰囲気そのままに、ゴールドの高貴な輝きがプラスされた本作。アニバサリーモデルにふさわしい特別感を演出している1本と言えよう。
(文◎堀内大輔)
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ユンハンス公式サイト
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