2万円台から価格別に厳選、70年代テイストのレトロデザインクロノが熱い!

 1960年代後半から70年代に流行したレトロな時計からインスパイアされたモデルが勢力を拡大している。今回は“レトロデザイン”のクロノグラフに焦点を当てて、編集部のオススメ7モデルを紹介していく。

スポーティでカラフルなレトロクロノグラフが面白い

 腕時計のデザインのなかで、花形といえばやはりクロノグラフだろう。実際にストップウオッチ機能を使うかどうかは別にして、時間表示以外にインダイアルやクロノグラフ針を備えたデザインは、いつの時代もメカ好きな男性を魅了してやまない。
 そんなクロノグラフに関して、近年、トレンドのひとつとなっているのが“レトロデザイン”のモデル。レトロデザインと言われても多くの人はピンとこないかもしれないが、簡単に説明すると、1960年代後半から80年代くらいにかけて作られた、近未来的で奇抜なデザインのこと。
 ひと昔前までは、その奇抜さから、玄人好みでヒネリの効いたジャンルとして認識されていたのだが、モチーフとなった70年代の時計が誕生して約50年の月日が経ったことで、そのチャレンジ精神に溢れたデザインを再評価する動きがみられるのだ。

 上の写真は1970年代に製造されたウオルサムの2レジスタークロノグラフ(左)とチトーニのレース・キング(右)。いずれも50年近く前に作られたモデルだが、その個性的なデザイン、色使いはいま見ても新鮮。ほかの時代の時計にはない、強烈な個性がなんともいえない魅力を感じさせる。

 現行モデルとしてリリースされているモデルも、復刻モデルからオマージュモデルまで様々だが、なかでも注目なのが60年代後半から70年代に流行したモータースポーツの影響を受けたデザイン。そのままズバリ、クルマのタコメーターを文字盤に取り入れたモデルから、オレンジ、ブルーなど、レーシングカーからインスパイアされたカラフルでスポーティな色使いを採用したものなど、多彩なバリエーションを楽しめる。
 この記事では、そんなレトロクロノグラフのなかから、編集部が価格別で厳選した7モデルを紹介していこう。

 

》3万円以下のおすすめモデル
JAZ(ジャズ)
クロノジャズ
フランスを代表するアラームクロックの老舗ジャズ。このモデルでは1970年代に発売されたクロノグラフを忠実に再現した復刻モデル。ケース、文字盤の個性的な意匠が存在感抜群だ。

■Ref.JZ180-1。SS(37mm径)。非防水。クォーツ。2万7500円

【問い合わせ先】
ミルインターナショナル(☎03-6915-1455)
https://www.jazwatch.com

 

》4万円以下のおすすめモデル
LIP(リップ)
ラリー
1950年代、ドライブやモータースポーツの際に着ける時計として作られた“ラリー”の復刻版。その個性的な文字盤はリップ創業者の孫、フレッド・リップ氏の愛車、フェラーリの“410 スーパーアメリカ”のダッシュボードをイメージしてデザインされた。

■(右)Ref.LP671800。(左)Ref.LP671801。SS(38mm径)。5気圧防水。クォーツ。各3万5200円

【問い合わせ先】
DKSHジャパン/リップ(☎03-5441-4515)
https://www.lipwatch.jp/fs/lipwatch/c/men

 

》5万円以下のおすすめモデル
YEMA(イエマ)
ラリーグラフクォーツ
スイス国境に近いフランスのブザンソンで1948年に創設されたイエマ。“ラリーグラフ クォーツ”は、1974年にリリースされたレーシングクロノグラフ、“ラリーグラフ”をベースに製作されたイエマ初のクォーツクロノグラフだ。サイズはアンティークウオッチを思わせる小振りな39mm。オリジナルと同じくレーシングカーのダッシュボードからインスパイアされたインダイアルを継承しており、台形のインダイアルとメリハリの効いたカラーリングがレトロな雰囲気を醸し出している。

■(左)Ref. YMHF1572-AA。(右)Ref. YMHF1572-BU。SS(39mm径)。10気圧防水。クォーツ(セイコーVK64メカ・クォーツムーヴメント)。各4万4000円

【問い合わせ先】
タイムギア オンラインショップ
http://timegear-onlineshop.com/?pid=147945943

 

》10万円以下のおすすめモデル
ZODIAC(ゾディアック)
グランドラリー
1882年にスイスのル・ロックルで創設した時計工房を原点に持つ老舗ブランド、ゾディアック。このモデルは、モータースポーツが隆盛を誇った1970年代に製作されたレーシングクロノグラフがモチーフになっており、新しい時計のデザインを模索していた70年代に流行した楕円形のケース、斬新なオレンジを採用したクロノグラフ針、ツーカウンターのクロノグラフと、オリジナルモデルのレトロな雰囲気が忠実に再現されている。

■Ref. ZO9600。SS(41.5mm径)。10気圧防水。クォーツ。8万2500円

【問い合わせ先】
フォッシルジャパン(☎03-5992-4611)
https://zozo.jp/shop/watchstationinternational/goods/32417914/?did=56514267

 

》30万円以下のおすすめモデル
mirco(ミルコ)
タイプ-02
2019年にデビューを果たした日本発の機械式時計ブランド。クォーツショックから約50年。1970年代のトレンドをリデザインし“機械式腕時計の未来と過去を繋ぐ時計”をコンセプトにユニークで高品質な時計を生み出している。スクエアのインダイアルやカラーリングに加え、ベゼルもこだわりのポイント。一見、フラットな印象だが、4辺にカッティングを施し、表面に鏡面仕上げを採用。多面的な造形と丁寧な仕上げにより、立体感と独自性を生み出している。


Ref.T202.01.01 SR。SS(42㎜径)。100m防水。自動巻き(Cal.SII NE86A)。27万5000円

【問い合わせ先】
ミルコジャパン(☎048-871-9948)
https://mircowatch.stores.jp