5万円前後!これからの季節に楽しみたい「ネイビーブルー文字盤」の機械式モデル3選

上の写真、アウトライン、コンプレダイバー1960のネイビーブルーの文字盤。光の加減で明るくも暗くも変化するため、派手すぎずファッションにも合わせやすい(撮影は編集部の松本)

 気温もだいぶ上がりいよいよジャケットなしでYシャツ1枚でも充分な季節がやってきた。そして同時にジャケットなどアウターに隠れがちだった手首もこれからは露出するため、腕時計もちょっとしたファッションのアクセサリーとして効果を発揮する季節となる。そこで、この季節のファッションにさりげない差し色として効果的なネイビーブルー文字盤の腕時計を3タイプ紹介したいと思う。

 ネイビーブルー文字盤は、ホワイト(シルバー)、ブラックに続くいまや定番カラーのひとつ。派手すぎずないところが支持されて、高級腕時計にも数多く採用されている人気のカラーだ。

 そこで今回は5万円前後と、ちょっと頑張れば手の届く価格帯で、しかも搭載するムーヴメントはクォーツではなく日本製機械式という条件で次の三つをセレクトしてみた。

 1960年代のコンプレッサーダイバーを再現したアウトラインのコンプレダイバー1960。独特のオクタゴンケースが印象的なディーワンミラノのオートマチック P701 アトラス。そして1970年代のデザインを売りとするダイバーズウオッチ、スピニカーのデュマだ。

アウトライン“コンプレダイバー1960”

Ref.YK18001-2。SS(40mm径、ケース厚12.7mm)。10気圧防水。自動巻き(ミヨタ製Cal. 9015)。4万9500円

 1940〜60年代のアンティークウオッチの雰囲気を残すクラシカルなデザインをコンセプトに展開しているアウトライン。パワーウオッチやロービートなどの時計専門誌の総編集長、菊地吉正氏が立ち上げたブランドである。

 コンプレダイバー1960はその第1弾として誕生した。1960年代に開発され、当時ジャガー・ルクルトやロンジンなど名だたるスイスの高級時計メーカーからリリースされていた通称“コンプレッサーダイバー”の雰囲気を再現したものだ。

  最大の特徴は、1960年代当時と同じく潜水時間を計測するために回転式スケールを風防ガラス内の外周部分に装備している点だ。そのためそのスケールを操作するためのボタンが2時位置に設けられており、時刻調整用の4時位置のボタンと二つ装備している。また、自動巻きムーヴメントはシチズン傘下のミヨタ社のハイグレードクラスを搭載する。

 現在はタイムギア ONLINE SHOP、およびタイムギア ONLINE SHOP Yahoo店のみの取り扱い。

タイムギア ONLINE SHOP
http://timegear-onlineshop.com
問い合わせ先:シーズ・ファクトリー
TEL:03-5562-0841

ディーワンミラノ“オートマチック P701 アトラス”

SS(41mm径、ケース厚11mm)。5気圧防水。自動巻き(セイコーインスツル製Cal.NH35)。7万4800円

 ディーワンミラノは2013年にイタリア、ミラノで誕生したブランド。1970年代のラグジュアリースポーツウオッチの雰囲気を取り入れたデザインは、かつてアメリカの経済誌“Forbes(フォーブス)”において、ファッションを再定義する若いイタリアンブランドのトップ10にノミネートされるなど、ファッション性の高さでも評価された。

 ブランドのアイコンとなっているのがこのオクタゴン(八角形)ケース。丸形とはひと味違う独特の存在感を放つ。全体的に施された筋目のサンテン仕上げがソリッドな印象を強めるが、ベゼルのエッジを鏡面仕上げすることで適度な輝きを放ちどこかモード感漂う雰囲気をもつ。

 また、全体的にシンプルで無機質なためちょっと無骨な印象もあるが、ケース径40mmでケース厚11mmとこの手のデザインにしては意外に薄い。この点も大きな魅力と言えそうだ。

協力◎ビヨンクール 新宿高島屋店、TEL.03-5361-1294

スピニカー“デュマ”

Ref.SP-5081-22。SS(44mm径)。30気圧防水。(セイコーインスツル製Cal.NH35)。4万8400円

 最後に300m防水を備えた本格的なダイバーズウオッチを紹介する。2014年に誕生したスピニカーだ。同社はセーリングやダイビングなどの“海のスポーツに関わる人々の腕時計”をコンセプトに展開するイタリアのブランド。

 そして今回取り上げた“デュマ”は、4月にリリースしたばかりの最新モデルである。その名前はダイビングのパイオニアのひとり、フレデリック・デュマ(1913~’91年)に由来する。ダイビング用レギュレーターの開発者として知られる存在だ。

 また、1970年代当時のデザインも特徴のひとつだ。オクタゴン(八角形)ケースに、針には視認性を高めるために大型の剣先型が採用され、ちょっと派手目のオレンジが要所に使われるなど、主張の強いデザインも70年代らしい魅力的なポイントと言える。

 高い防水能力を備えるためケースサイズは44mmとかなりの大振り。そのため特に手首が細めの人は実機でサイズ感を確認したほうがいいだろう。

協力◎ウエニ貿易、TEL.03-5815-3277

文◎船平卓馬(編集部)