今月のロレックス通信は、先週日曜日の筆者のコラムで「【ロレックスやオメガなど】中古品に真贋証明付き驚きの新サービス登場。ネットでも安心して買える時代到来か」と題して取り上げた、Chrono24(クロノ24)の新サービス“パートナーCertified(サーティファイド)”について、今回はChrono24が「真正品の条件」として打ち出している真贋判定基準について触れたいと思う。
ちなみにChrono24とは、ドイツに本拠を構え、月間900万人以上ものユーザーが利用するという、まさに世界最大級の高級時計のECサイトだ。販売されている商品は、新品から中古、そしてアンティークまでと幅広く、その数何と約50万点。試しに「ロレックス」で絞り込み検索してみると、その数何と9万8808件の商品がヒットした。その規模のケタ違いさにあらためて驚かされる。
新サービスのパートナーCertifiedを簡単に紹介すると、Chrono24内で販売される15万円以上の中古品(新品や未使用品は対象外)を対象に、販売事業者側がプロの鑑定士による真正性検査や機能チェックなどを事前に実施。一定条件に即して真正性が認定された商品には「C」と書かれたブルーのアイコンが表示されるというもの。
さらに「C」マークの付いた商品には、購入時に真正品保証を含んだデジタル証明書(文章最後の写真リンクに掲載)も発行される。つまり端的に言えばChrono24版の認定中古というわけだ。
では、パートナーCertifiedが定めている真正品の条件とは何か。中古品の一番の問題は、オーバーホールやメンテナンスが行われたときに変更が加えられているかどうかである。
そこでChrono24が定める、真正品としての認定条件を要約すると、以下の三つのどれかに該当する個体としている。
1、 オリジナル品・・・すべてのパーツがいわゆる出荷当時のオリジナルの状態にある個体
2、 メンテナンス品・・・オーバーホールやメンテナンス時に一部交換されたパーツ(サービスダイアルなど)が含むものの、それらを含んだすべてのパーツがメーカーの純正品である個体
3、 変更が加えられたもの・・・ケース、文字盤、ムーヴメントなどの重要パーツはもちろん純正品だが、リューズ、針、プッシャー、ベゼルなどの外装パーツについては、最大二つまではジェネリックパーツに交換されていても許容範囲としている。ただしメーカー名やロゴの記載がないことが前提だ。
これを見るとロレックスもさることながら、どちらかというと最近注目のカルティエなどロレックス以外のブランドのほうがわからない部分も多いため、この真贋判定サービスのメリットはかなり高いと感じる。
ちなみに「カルティエ」「Certified」で絞り込み検索をしてみたところ「C」マークの付いた認定中古品は3661件ヒットし、人気のタンクシリーズも多く出品されている。探しているモデルがある方は「Chrono24」で検索してチェックしてみてはいかがだろう。意外なモデルが見つかるかもしれない。
なお“パートナーCertified”の詳細については「【ロレックス、オメガ、カルティエなど】ネットでも高級時計の中古が安心して買える新サービスの実力とは!」(関連記事)を参照いただきたい。
【画像】Chrono24が定める真正品の条件詳細とデジタル証明書
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