今回は、先週の記事の続編として“ファッション×腕時計”をテーマにお届け。先週の記事では、約9割の人が腕時計をファッションアイテムと認識しており、最もこだわりたいファッション小物としても帽子やメガネ、ネックレスなどを抑えて腕時計が最も多くの支持を得ていることなどをお伝えした。
今週は、そんな最もこだわりたいファッション小物として注目を集める腕時計を生かすための“コーディネート”にフォーカス。良い時計、素敵な時計の魅力を引き出すためのファッションコーディネートを考察する。
【写真】ロレックス、パテック フィリップほか“高級時計×ファッション”コーディネート

今回も、筆者のXアカウントの投票機能で行ったアンケートをもとに考察(※回答してくれた方々の年齢層は主に30〜50代、男女比もほぼ半々のため、不特定多数のデータとしての信頼性はあるはずだ。もっとも、投票総数はそれほど多くないため参考程度の域は出ないのだが)。
「好き・楽しい」が一番であるという結果から、日々コーディネートを楽しんでいる人がかなり多いことがわかる。一方で、「興味ない」はわずか1割ほどだったのに対して『正直ダルい』がかなり多くの票を集めていることから、興味はあるもののコーディネートに対する難しさ、煩わしさに日々悩んでいる人も決して少なくないことがわかるだろう。

「ファッションへの興味が最も高かった時期は?」のアンケートでは、過半数が『20代前半(大学生など)』を回答。一般的にファッションやコーディネートに対する興味は若い世代のほうが大きいと聞くが、その傾向が正しいと証明するような結果となった。
街中を見渡してみても、コーディネートに気を遣っているであろう装いは若い世代が多い印象(女性はそうでもないのだが、男性はその差が顕著)。ただ、腕時計を含めバッグや帽子など一つひとつのアイテムの質は中高年世代のほうが高く、“良いモノ”を持っているだけにコーディネートを疎かにしてしまうのは非常にもったいないと感じる。若い頃は収入が少ないゆえに高価な服を買えず、コーディネートに気を遣いながらおしゃれを楽しんでいたが、年齢を重ねるにつれてコーディネートが煩わしくなり、代わりに高価なアイテムを身に着けることで満足するようになった。そのような人は決して少なくないのではないだろうか。
腕時計においても、ファッションと上手くコーディネートしている人も見かける一方で、時計だけが浮いてしまっている(言葉を選ばずに言うなら“悪目立ち”してしまっている)印象の方々も決して少なくない。高価な時計ほどそう見えてしまいやすい面もあるため、“時計をファッションとどう合わせるか”という問題は決して無視できないのである。とりわけ金無垢時計などは時計自体の個性が強く、ファッションと合わせるのが難しい。