
2019年のBASEL WORLDのロレックスのブース外観
毎年春にスイス・ジュネーブで開催される高級時計の見本市「Watches&Wonders Geneva(ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ)」。今年は4月14日(火)から20日(月)の日程で実施される。
いまや参加ブランドは65(文末のリンクに掲載)とかなりの数に上る。なかでも注目なのはやっぱりロレックスだろうか。例年だと開催2週間ぐらい前になると新作モデルの一部を映したティザー動画を公式サイトで公開するのだが、11日(金)になってようやく公開された。
昨年発表したラウンドドウェラーから1930年代のオイスターまで、歴史を遡るかのように歴代モデルの数々を連続して映し出した映像。おそらくは新作のひとつはオイスターケース誕生100周年を祝う記念モデルということなのだろう。チラッとだが文字盤6時位置に「「100 YEARS」が映し出されていた。気になる方はぜひロレックス公式サイトをご覧いただきたい。
さて、いまでこそスイスの時計見本市といえばこのWatches&Wonders Genevaだが、かつては二つ存在した。ひとつはこのWatches&Wonders Genevaの前身で毎年1月に実施された“SIHH(通称ジュネーブサロン)”とスイス第2の工業都市であるバーゼルで毎年3月下旬に開催されていた時計と宝飾品の見本市“BASEL WORLD(バーゼルワールド)”だ。
SIHHはカルティエを筆頭とするリシュモングループ傘下の時計ブランドが主体だった。一方のBASEL WORLDはロレックス、パテック フィリップ、オメガ、タグ・ホイヤーなどの人気高級時計ブランドを筆頭に大小150ブランド以上とスイス以外の国も参加する世界最大級の見本市だった。
そのため会場も東京のビッグサイトのように巨大で、トップに掲載したロレックスの展示ブースの写真のように有名時計ブランドのブースもすべてが大型だった。そのため新作モデルの現地取材で毎日各ブース間を移動するだけでもかなりの距離を歩くためへとへとになったことを覚えている。
そんなBASEL WORLDもイベント出展料や維持費などの費用高騰などもあって2019年からオメガやブレゲを擁するスウォッチグループが参加を取り止めた。翌2020年は記憶に新しいコロナウイルスのパンデミックに伴いイベント自体が21年1月に延期されると、今度は長年BASEL WORLDを支えてきた中心的ブランド、ロレックス(およびチューダー)、パテック フィリップ、ショパール、そしてLVMHグループ(タグ・ホイヤー、ウブロ、ゼニスなど)の通称ビッグファイブもBASEL WORLDへの不参加を表明したのだ。
当然1月の開催も事実上難しくなって中止に。1917年(時計の見本市としては72年)から100年以上も続いた歴史に幕を閉じる結果となってしまったのである。現在はロレックスなどそのほとんどがWatches&Wonders Genevaに参加している。
菊地 吉正 - KIKUCHI Yoshimasa
