風間 杜夫 -男の肖像時計の選択(パワーウオッチVol.56)

愛用のカルティエ タンク。シンプルで飽きの来ないデザインだ。高座で時計を着けることはあり得ないが、今回は撮影用に特別に着けていただいた

 

趣味が高じて今では年に何度かのホール落語会を開催するほどの風間さん。今回の取材もそんな落語会当日に行われたが、高座での堂々とした語り口とたたずまいは、余技のレベルをはるかに超越したものだった。

「でも落語は芝居とは全然違うものですよ。僕はひとり芝居をよくやっていましたが、その時に演じるのはあくまでひとつのキャラクターで、周囲の登場人物はリアクションで表現していくわけです。でも落語は座ったままで複数のキャラをこなさなければならない。衣装、音楽、照明にも頼れないし、小道具も扇子と手ぬぐいだけ。それだけに奥が深いですよ。落語の師匠はいないんですが、憧れは古今亭志ん生・志ん朝のおふたりで、稽古ももっぱら志ん朝師匠のCDをお手本にしています。古典をきっちりと語る高座が好きで、あとは(立川)談春師匠に稽古をつけていただいたり、(柳家)花緑師匠に所作を教わったりしながら学んでいきました」

風間さんの愛用の時計はカルティエのタンクだった。シンプルで実用性も高く、和装にもよく似合う逸品だ。

「結婚25周年記念に妻とペアで買ったものです。ふだんはあまり使いませんが、スーツ姿などフォーマルな場面では重宝しています。僕はケータイを使わない人間なんで、腕時計は必需品です。ドラマや映画の小道具で時計を使うときは、小道具さんと監督を交えて結構慎重に選びます。それがたとえ画面には映らない時計だとしてもです。やはり時計はその人物を表現する重要なアイテムですし、ある意味で衣装よりもそうした要素が強いと思います。テレビを見ているときも、ほかのタレントさんがしている時計はなんとなく気になって目が行ったりしますから、興味がないようで実はかなり気にしているほうでしょうね」

2010年はこれまでの活躍が認められて紫綬褒章を受章した風間さん。充実した今を祝うために新しい時計を買おうと目論んでいるようだ。お目当てを尋ねると「パイロットウオッチがいいですね。ブレゲかモーリス・ラクロアで迷っています」とのこと。お眼鏡にかなうのはどちらだろうか。

風間 杜夫俳優)
MORIO KAZAMA 1949年4月26日、東京都生まれ。小学生時代から子役として多数の映画に出演し、早稲田大学在学中から本格的に演劇活動を開始。71年秋に俳優小劇場の養成所を脱退した仲間たちと劇団「表現劇場」結成。その後つかこうへいの演出による数々の舞台への出演によって人気を博し、小劇場ブームの立役者となる。さらに映画『蒲田行進曲』やドラマ『スチュワーデス物語』などで演技力が認められ、俳優としての地位を確立。趣味で始めた落語の技量も本職の噺家が認めるほど高く、年に何度か落語会を催しているほど。

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