近年の時計業界においてのトレンドのひとつである、カラー文字盤。以前まではカラー表現のイメージがあまりなかったブランドからも色彩豊かな新作が続々と登場している。
今回着目するのは、質実剛健なイメージも根強いドイツブランドのなかで一線を画すミニマルデザインで独自の地位を確立する二つのブランド、“JUNGHANS（ユンハンス）”と“NOMOS GLASHÜTTE（ノモス グラスヒュッテ）”だ。
【画像】ミニマルデザイン×豊富なカラバリ！ドイツブランドの注目作を見比べる
【ミニマルデザイン×カラー表現に注目！ドイツ時計ブランド①】
JUNGHANS（ユンハンス）
1861年の創設以来、ドイツ初となるクォーツ式クロックや腕時計をはじめ、世界初の電波クロックや電波腕時計を発表。バウハウス最後の巨匠と称えられるマックス・ビルのデザインをモチーフにした“マックス・ビル”コレクションは、1960年代から変わらないデザインで長きにわたり愛されている。
＜ユンハンスの注目モデル＞
■すべてSS（32.7mm径）。5気圧防水。クォーツ（Cal.J643.29）。各14万4100円（※8月発売予定）
マックス•ビル レディース
繊細なアワーマーカーや12時位置の特徴的なダブルドットなど、マックス・ビルシリーズ特有のミニマルデザインはそのままに、夏らしいパステルカラーを採用。それぞれのレザーベルトの色にもこだわりが光る。
モデル名に“レディース”と名がつくものの、約33mm径というサイズ感はユニセックスモデルや男女共通のペアウオッチとしてもおすすめ。厚みも7mm未満と薄型で、夏の普段使いにも最適な一作だ。
【問い合わせ先】
ユーロパッション
TEL.03-5295-0411
【ミニマルデザイン×カラー表現に注目！ドイツ時計ブランド②】
NOMOS GLASHÜTTE（ノモス グラスヒュッテ）
バウハウスやその源流であるドイツ工作連盟の影響を受けた、質素で簡潔ながら精密なデザインが特徴。当初はいわゆるツウ好みのブランドとして知られていたが、近年は中性的なフェイスと小振りかつ薄型のケース、華やかなカラーのモデルも増え、女性ファンも増えてきている。
＜ノモス グラスヒュッテの注目モデル＞
■すべてSS（34mm径）。20気圧防水。自動巻き（Cal.DUW3001）。各56万7600円
クラブスポーツ ネオマティック 34
サンバースト仕上げによる、控えめながらもエレガントな輝きを放つカラーリングが目を引く。直径34mm、厚さ8.2mmのコンパクトなケースながら20気圧防水を備えており、機能面も抜群。
2024年には実に31色ものカラーパターンで話題を集めた“タンジェント 38 デイト 31colors”を発表するなど、近年カラー文字盤へのこだわりを追求する同ブランドらしさも垣間見られる注目作だ。
【問い合わせ先】
大沢商会 時計部
TEL.03-3527-2682
性別や年齢を問わないミニマルデザインの時計作りに定評がある両ブランド。ともに独自のカラー表現を年々拡充させているため、今後もその動向に注目したい。
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文◎市村 信太郎
音楽・教育業界を経て2023年より編集者としてのキャリアをスタート。時計やメイク、ファッションなどあらゆるものをジェンダーレスに楽しむ。レディース・メンズの垣根を無くしたスタイルの実現を目指すとともに、それを体現する存在になるべく奮闘中。