黎明期である1950年代を経て、 60年代以降に急速な進化を遂げたダイバーズウオッチ。 その中でも、卓越した技術力と開発力で、先行するスイスの有名ブランドと比肩する優れたダイバーズウオッチを生み出したのがセイコーだ。 今回の短期特別連載では全5回にわたって国産初のダイバーズウオッチとされる、 65年初出の初代150mダイバーから、メカニカルダイバーズウオッチの完成形と言える、 75年初出の飽和潜水600mダイバーまで、歴代モデルを紹介しつつ、その魅力を改めて探っていく。
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セイコー
150m ダイバー 3rd
第4回目に紹介するのは、1976年から79年までのわずか3年のみ製造された150mダイバーズの第3世代、Ref.6306-7001だ。
丸みを帯びたケースのフォルム、滑り止めが2段にデザインされたベゼルの組み合わせが、甲羅を背負った亀を彷彿とさせることから海外では“タートル”の通称で知られている。
ハック機能が付いた 21 石のCal.6306Aを搭載した国内仕様と、ハック機能をもたない17石のCal.6309Aを搭載した海外仕様が確認されており、76年から79年までは国内工場で生産、80年以降は海外工場でムーヴメントの組み立てが行われていたとされている。大型で幅の広い43mmサイズのトノーケース、4時位置にレイアウトされたリューズはセカンドダイバーの後期モデルを彷彿とさせるが、サードモデルではネジ込み式リューズを採用することで非ネジ込み式だったセカンドダイバーよりも気密性が高められている。
リューズガードをあえて採用しなかったのは、ケース側面自体が張り出してリューズの根元部分を保護していることに加え、ネジ込み式になったことでリューズの耐衝撃が高められ、誤作動を起こしにくくなったためであろう。文字盤のデザインについては150mダイバーズでは初となるドットインデックスが採用されたほか、75年に発売されている600m飽和潜水のRef.6159-7010の影響を感じさせる時分針を備えており、初代モデルからスクエアインデックスを継承したセカンドモデルに比べると、かなり近代的なデザインに進化しているため、オールドダイバーの雰囲気は薄くなっている。
セカンドダイバーまではフラットな裏ブタにブランドロゴ、シリアルナンバーなどを刻印する簡素な仕様だったが、サードダイバーでは中央に立体的な波のレリーフを施し、それを囲むようにレファレンス、シリアル、ブランド名などを刻印する、現在のセイコーでも採用される仕様に変更されている。
購入時の注意点として、海外製の文字盤やベゼル、針などのアフターパーツを使用した個体も数多く流通しているため、オリジナルの仕様にこだわる人は気を付けてほしい。
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文◎LowBEAT編集部


