アンティーク時計専門サイト「LowBEAT Marketplace」には、日々、提携する時計ショップの最新入荷情報が更新されている。
そのなかから編集部が注目するモデルの情報をお届けしよう。
ホイヤー
スキッパー
今回紹介するのは、1970年代に製造されたホイヤーのスキッパーだ。
40mm径のがっしりとしたケースにタキメーター付きのベゼルを備えた、武骨なデザインが魅力的な手巻きクロノグラフである。
3時位置に配されたトリコロールカラーのインダイアルが本モデル最大の特徴で、船上でレースのスタート合図直前のカウントダウンを計測するためのヨットレース用タイマー、通称“レガッタタイマー”として製造されたモデルだ。通常のクロノグラフに装備される積算計の表示とは異なり、15分のカウントダウン表記となっている点が、レガッタタイマーならではの特徴だ。
本個体はスキッパーシリーズの中でも、同社のオータヴィアと同型のケースを採用しており、1970年〜1975年前後までの比較的短い期間に製造された希少なモデルとされている。

【写真の時計】ホイヤー スキッパー。Ref.73463。SS(40mm径)。手巻き(Cal.バルジュー7734)。1970年代製。69万8000円。取り扱い店/ジャックロード
船上で使用するスポーツウオッチとして設計されていたため、防水性を高める目的で重厚なステンレススチール製ケースと、ねじ込み式の裏ブタを採用している点も特徴的だ。もっとも、現在はケースの腐食やゴム製のパッキン類の劣化が考えられるため、非防水として扱うことを推奨する。
コンディションに注目すると、ケースなどに使用に伴う小キズは見られるものの、全体としては比較的良好な状態を維持している。文字盤や針についても大きなダメージは見られず、非常に良好なコンディションを保っている。
ムーヴメントには日付機能を備えた手巻きクロノグラフ、Cal.バルジュー7734を搭載。手巻きクロノグラフムーヴメントの中でも比較的シンプルな設計で、カム式による動作制御を採用している。
量産性を重視したムーヴメントであるため、プレス加工によって成形された部品が多く、高級感は感じられない。しかし、安定した性能と優れた整備性を備えた実用ムーヴメントであることは間違いない。ただしアンティーク品であるため、現代のムーヴメントと比べると細かな部品やカム部は繊細な設計だ。オーバーホールや修理の際は、十分な経験と技術力を備えた時計技師や時計店に依頼することを推奨する。
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文◎LowBEAT編集部/画像◎ジャックロード

