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【アンティークのクロノグラフ時計】有名もいいが、意外に無名も捨てがたい理由|菊地吉正の時計考_031

今回取り上げた無名のクロノグラフ時計が搭載するムーヴメント写真。右がアンジェラス215。左がヴィーナス150と時計好きなら誰もが知る有名メーカーだ(ロービート12号より)

今回は筆者が刊行する業界唯一のアンティーク時計専門誌「LowBEAT(ロービート)」の特集で反響の大きかった「無名のクロノグラフ」(LowBEAT no.12)について書きたいと思う。

近年、世界的にクロノグラフ人気が続くアンティーク市場。特にロンジンやモバードといったクロノグラフムーヴメントまで製造するメジャー系ブランドは、流通が激減しているため、これらの相場は10年前と比べると倍以上に高騰してしまった。

そこで愛好家の間で注目されているのが、あまり名前の知られていない無名なブランドのクロノグラフ時計である。有名ブランドに比べてまだ安いというのがその理由だ。

1950年代より前の時代は、そもそも時計を駆動させるためのムーヴメント(中の機械)を自社で製造できるメーカーはごく限られていた。しかも、クロノグラフ機構を装備したを複雑なムーヴメントまで製造できるとなるとさらに限られてくる。

つまりクロノグラフ時計を製品化するには、バルジューやヴィーナス、ランデロンといった、クロノグラフに強いムーヴメント専門メーカーからクロノグラフムーヴメントを購入しなければならなかったのである。無名なブランドといえども、機械自体はこれら3社のような有名なムーヴメントが搭載されることがほとんどと言っていい。

古いアンティーク時計を安心して楽しむためには、やはりムーヴメントは何よりも重要。特にビギナーであればなおさらだ。アンティークのクロノグラフ時計を狙うのであれば、有名ブランドありきもいいが、ムーヴメントに着目しながら無名ブランドも視野に入れて探してみるのも一考である。

【画像】2モデルの正面写真をチェック!

なお、編集部が運営する“LowBEATマーケットプレイス”には、有名アンティークショップ20店の1000本以上の最新入荷情報が一堂に確認できるため、時間のある時にでもぜひのぞいてみてほしい。

[LowBEATマーケットプレイス]
https://lowbeat.powerwatch.jp

菊地 吉正 - KIKUCHI Yoshimasa

時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE(アウトライン)」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。
2019年から毎週日曜の朝「総編・菊地吉正のロレックス通信」をYahooニュースに連載中!

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