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【“普通のクォーツじゃない”ロレックス】アンクルを使用した特殊な駆動方式のオイスタークォーツをクローズアップ

アンティーク時計専門サイト「LowBEAT Marketplace」には、日々、提携する時計ショップの最新入荷情報が更新されている。
そのなかから編集部が注目するモデルの情報をお届けしよう。


ロレックス
オイスタークォーツ デイトジャスト Ref.17013

今回紹介するのは、1978年頃に製造されたロレックスのオイスタークォーツ デイトジャストのコンビモデルだ。

ブレスレットがケースと一体化したインテグレーテッドブレスレットを採用したシャープな印象のケースが特徴的で、近年登場したランドドゥエラーの元ネタとも捉えられるデザインだ。

オイスタークォーツはロレックスの中でも圧倒的に数の少ないクォーツモデルとしして知られている。一時は不人気モデルとして、30万円以下で取引されることもあったが、ラグスポブームによってブレスレット一体形のデザインが再評価され、2025年にはランドドゥエラーが登場したことでさらに注目を集めたことで、近年では市場価格が高騰気味になりつつある。

【写真の時計】ロレックス オイスタークォーツ デイトジャスト。Ref.17013。YG×SS(36mm径)クォーツ式(Cal.5035)。1978年製。83万5000円。取り扱い店/ムーンフェイズ

【画像:文字盤やブレスレットの状態を確認する(全5枚)

デザイン面で評価される事の多いオイスタークォーツだが、本作の真価は搭載されるムーヴメントにこそあると筆者は考えている。搭載するCal.5035は、回転運動をするステップモーターを採用した通常のクォーツ式ムーヴメントとは異なり、電磁パルスによって可動フレームを往復運動させるモーターを使用して、機械式のようなアンクルで歯車を回す構造を採用している点が最大の特徴だ。

ゼンマイの動力をガンギ車とアンクルでテンプの往復振動に変換する機械式時計とは動力の伝達が逆で、1秒ごとに電気を送って一定の角度で往復するモーターを使用してアンクルを押し出し、ガンギ車を回転させる“逆脱進機”的な構造となっている。ゼンマイの力を抑えるのではなく、モーターによって押し出されたアンクルがガンギ車を力強く蹴り上げることで駆動しているのだ。この構造からは、電磁テンプ式など前世代の電池式時計の設計思想も感じ取ることができる。

ちなみに、このアンクルを用いた方式はクォーツ式黎明期に複数のメーカーで採用されており、身近な例ではセイコー クォーツV.F.A.のCal.39系などで採用されていたことが確認できる。

時代遅れな構造とも捉えられるが、耐衝撃性の向上やバックラッシュによる秒針のズレの抑制、さらには耐磁性能の向上を図ることが可能となり、クォーツ式でありながらもロレックスにふさわしいムーヴメントとして仕上げられているのだ。
また、クォーツ式でありながら強いトルクを実現できたため、重く重厚な針やデイトジャスト機構を確実に動作させることができた点も見逃せない。

外装デザインばかりに注目が集まりがちなオイスタークォーツだが、あまり語られることのない、その内に秘められた機械的なユニークさにもぜひ目を向けてみてほしい。

 

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文◎LowBEAT編集部/画像◎ムーンフェイズ

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