E.C.Andersson(E.C. アンダーソン)は、スウェーデン西海岸に位置する港町・ヨーテボリを拠点とする日本未上陸の独立系マイクロウオッチブランドである。
デザインと時計製作を監督するエリック・C・アンダーソン、デジタルとメディア制作を担当するウィクトル・カネルヴァ、そしてエンジニアリングと製品開発を担当するクラース・ヨーラン・アンダーソンによって設立された。
ブランドのコンセプトは港町特有のセーリング文化と深く結びついており、過酷な海洋気候の課題に対応できる耐久性のある時計製造に注力している。
主要モデルはすべて、ヨーテボリの工房で、ほぼ外部委託なしで製作されており、ケース、文字盤、裏蓋は金属ブロックから削り出しから始まり、ネジ、サファイア、ガスケットに至るまで、カスタム設計されているそうだ。
これは、ブランドのビジョンとして掲げている“製造をヨーテボリに呼び込む”を実行したもので、熟練技術者への投資の賜物でもある。ムーヴメントについては最高水準の精度を確保するため、社内で改良・調整が施されている。
今回は、スウェーデンよりE.C. アンダーソンの最新モデル、ミティルスを紹介したい。
【画像】黒と白の2モデル展開、極薄“4.1mm”自動巻きモデル“ミティルス”のデザインを見比べる
E.C.Andersson(E.C. アンダーソン)
ミティルス
ミティルスは、北欧ブランドらしいミニマルインダストリアルなデザイン美学を持つ、薄くて軽量でレトロフューチャーな新作モデルだ。白と黒、二つの文字盤カラーを展開している。
サイズが38×44のオクタゴンケースはソリッドアルミニウムブロックから削り出しで製作され、風防を除いた厚さはわずか4.1mmである。ケースに対して、存在感を主張するのが厚さ5.4mmのボックス型サファイアクリスタル風防だ。
風防は6本のネジと12個のガスケットでケースにしっかりと固定されており、革新的なデザインにより、風防と時計ベゼルが単一のコンポーネントに統合されている。
薄型の時計ながら、60m防水と実用的なスペックを実現しているのは魅力と言えるだろう。
アルミニウムケース、文字盤、裏ブタは、削り出し、研磨、ビーズブラスト加工、アルマイト処理、刻印、組み立てがすべて社内で行われている。
サンドイッチ文字盤はアルミニウム製で、下層の文字盤の切り抜きから夜光塗料が光って見える仕組みが採用された。
ケースの内部には、工房で改良された毎時2万8800 振動の機械式ムーブメントを搭載。
ラバー / ナイロンのハイブリッドストラップが付属し、販売価格は1420米ドル(日本円で約21万円)で販売されている。興味がある方はE.C. アンダーソンの公式ウェブサイトから通知登録をしてみてはいかがだろうか。
【画像】ケースの厚みはわずか4.1mm、極薄自動巻きモデル“ミティルス”を別アングルから見る
》E.C.Andersson(E.C. アンダーソン)
公式サイト
https://www.ecandersson.com
文◎William Hunnicutt
時計ブランド、アクセサリーブランドの輸入代理店を務めるスフィアブランディング代表。インポーターとして独自のセレクトで、ハマる人にはハマるプロダクトを日本に展開するほか、音楽をテーマにしたアパレルブランド、STEREO8のプロデューサーも務める。家ではネコのゴハン担当でもある。
https://www.instagram.com/spherebranding/
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