LowBEAT magazine 最新入荷情報

【アクセサリーとの相性も抜群な上品さ!】ジュエラーならではのデザインや歴史が魅力のアンティークドレスウオッチ

アンティーク時計専門サイト「LowBEAT Marketplace」には、日々、提携する時計ショップの最新入荷情報が更新されている。
そのなかから編集部が注目するモデルの情報をお届けしよう。


カルティエ
マストタンク SM

1917年に誕生した“タンク”は、ルイ・カルティエが第1次世界大戦中の戦車からインスピレーションを得てデザインした腕時計であり、時計史に残る名作として現在でも高い人気を集めている。

カルティエの手掛ける腕時計は、基本的にケース素材に貴金属を用いた高級品であったが、1970年代にはより多くの人々にカルティエの美学を届けるため、“生活に不可欠なもの”を意味する“マスト”をコンセプトに掲げ、ケース素材にステンレススチールやヴェルメイユ(金張り)を採用した“マスト ドゥ カルティエ”コレクションを生み出したのだ。

その中でも今回紹介する“マストタンク”は、 シルバー925のベースにヴェルメイユ(金張り)を施したケースにカラーダイアルを組み合わせた、より自由で遊び心ある表現が魅力的なモデルだ。

【写真の時計】カルティエ マストタンク SM。ヴェルメイユ(20.5×27mmサイズ)。手巻き。1970年代製。72万8000円。取り扱い店/MOTIF

【画像:アイコニックなケース形状を様々な角度から見る(全6枚)

 

ムーヴメントには、この時代に広く普及していたETAの手巻きムーヴメントを採用している。このムーヴメントは、安定した性能はもちろんのこと、優れた整備性を備えているため、長期にわたっての維持管理も比較的しやすい点が魅力的だ。使用頻度によってスパンは異なるものの、機械式腕時計であるため定期的なオーバーホールが必要である点は覚えておきたい。とは言え、使いたいときにゼンマイを巻き上げてすぐに使用できる点は、手巻き時計ならではの魅力と言えるだろう。

本個体は、マストタンクの中で最も小ぶりなSMサイズで、凝縮感のある文字盤のデザインバランスが魅力的だ。伝統的なアール・デコ調のデザインを受け継ぎつつも、深みのあるグリーンダイアルがどこか余裕のある印象を与える。画像では文字盤の色味に合わせたグリーンのベルトを組み合わせているが、コーディネイトに合わせてダークブラウンやキャラメル色のベルトを組み合わせるのもおすすめだ。

サイズこそ小さいものの、ひと目でタンクだとわかるアイコニックなケースが確かな存在感を放つため、女性はもちろんのこと、細腕の男性が着用しても違和感はないだろう。また、ほかのアクセサリーの雰囲気を壊さないシンプルなデザインであるため、ブレスレットやリングなどを着用する機会が多いという人にも、腕元を彩るアイテムのひとつとしてとしておすすめしたい。

全体のコンディションに注目すると、ケース表面に経年による金焼け(変色)が起こっているものの、文字盤や針などに目立ったキズや変色は確認できない。ケース表面の変色などはあまり良い印象はもたれないが、厚みがあるわけではないヴェルメイユ仕上げのケースが研磨されていない証拠とも捉えられる。

とは言え、日常的に使用するうちに服や肌と擦れることで変色部分が自然に落ちていくため、現状ではあまり心配する必要はないだろう。また、高温多湿な環境での使用は避け、使用後は変色を抑えるために軟らかいクロスで汗や汚れをふき取ることを推奨する。注意点として、表面の金メッキが剥がれる恐れがあるため、研磨剤を含むクロスは絶対に使用しないよう注意したい。

 

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文◎LowBEAT編集部/画像◎MOTIF

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