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【34mm径のボーイズダイバーと侮るなかれ】 軍用時計さながらのスペックを備えるチタンケースのダイバーズウオッチ

アンティーク時計専門サイト「LowBEAT Marketplace」には、日々、提携する時計ショップの最新入荷情報が更新されている。
そのなかから編集部が注目するモデルの情報をお届けしよう。


ポルシェデザイン by IWC
オーシャン 500

今回紹介する時計は、ポルシェ911の初代モデルのデザインを手がけた、フェルディナント・アレクサンダー・ポルシェが創立したデザインスタジオ“ポルシェデザイン”と、IWCのコラボレーションによって誕生したダイバーズウオッチ、オーシャン500だ。

ドイツ連邦海軍(当時の西ドイツ)が採用したダイバーズウオッチとして知られるオーシャンBUNDと、その民生品であるオーシャン2000。今回紹介するオーシャン500は、それら軍用時計に由来する堅牢さと高い視認性はそのままに、34mm径のコンパクトなケースを採用したモデルだ。

【写真の時計】ポルシェデザイン by IWC オーシャン 500。TI×K18YG(34mm径)。自動巻き(Cal.37522)。1980年代製。38万5000円。取り扱い店/喜久屋商事 時計部

【画像:特徴的な形状のブレスレットやベゼルの状態を見る(全6枚)

特に、ベゼルに18金イエローゴールドを使用したコンビカラーの色使いは、コンパクトで滑らかなケースとあいまって、どこかドレッシーな雰囲気さえ漂わせる。耐食性と低アレルギー性を兼ね備え、軽量化にも寄与するチタンケースとの組み合わせは、実用性を損なうことなくイエローゴールドの魅力を引き出している。ブレスレット付け根に刻まれた“ocean”の刻印もゴールド色で装飾されており、高級感のある仕上がりだ。

ケースやブレスレットはキズや打痕があまり目立たない一方、イエローゴールド製ベゼルには小キズやスレが見受けられる。とは言え、艶消し仕上げのチタンケースのおかげで、小キズがほとんど気にならない点はうれしいポイントだ。製造当時は500m級の防水性能を実現した堅牢なケースと、軍用時計をルーツにもつ時計らしからぬ、肌になじみやすい流線形のデザインが魅力的だ。

ケース内部には、ETA2892-2をベースとしたムーヴメントを搭載。現在でも数多くのブランドが採用する携帯精度と信頼性に優れたムーヴメントであり、メンテナンスが比較的容易である点が特徴である。

オーシャン2000を含む当シリーズ購入時の注意点として、前期型のブレスレットは構造上破損や摩耗が起こりやすいため、コンディションをよく確認しておくことを推奨したい。破損していない場合でも、ブレスレットのガタつきや歪みが見られる場合は購入を控えたほうが良いだろう。日常生活での実用を考えている場合には貫通形のピンを採用した、後期型の個体を探すのもおすすめだ。

無骨なツール感が魅力のオーシャン2000と比較されがちな本モデルだが、コンパクトで軽やかに着用できるため、デイリーユースやスーツスタイルでの着用を考えている人にとってはおすすめの選択肢なのではないだろうか。

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文◎LowBEAT編集部/画像◎喜久屋商事 時計部

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