“Vinyler Watches(ヴァイナラー・ウォッチ)”は、スイスを拠点とする日本未上陸の独立系マイクロウオッチブランドだ。

「古いレコードが棚の上でほこりをかぶったり、捨てられたりするのではなく、別のカタチで再生し続けることができたらどうだろう?」というシンプルな問いからクリストフ・グッギスベルクによって創設された。
音楽を愛し発明家で、時計に情熱を注ぐクリストフは、2018年に素材の研究やプロトタイプの製作、アイデアの検証を始め、自宅のガレージで試行錯誤を重ねてきた。
【画像8枚】バリエーションは100本以上!?、“ヴァイナラー”のM.01コレクションを見比べる

8年に及ぶ開発、数え切れないほどのプロトタイプ製作、そして製造工程のカスタマイズを経て、本物のレコードそのものを用いた“アナログレコード製ダイアルを備えるスイス製腕時計を生み出したのだ。
共同創業者のクリスティアン・アフォルターは、ビジネスエコノミストであり、プロジェクトマネージャーであり、美意識にも長けた人物で、24年にクリストフに加わり、体制を整え、クリストフを支える役割を担っている。
音楽を本当に聴いていた頃の感覚を覚えているだろうか。レコードをジャケットから取り出し、針を盤面に置く。そして最初の音が鳴り始める前に、かすかなパチパチというノイズが聞こえる。
ヴァイナラーは、この感覚からインスピレーションを得ており、時計を製作するために、価値のあるレコードが破壊されることはない。
ブランドが使用するのは、もはや再生されることのないレコード、忘れ去られ、ほこりをかぶり、廃棄される運命にあるレコードだけである。
他者が捨ててしまうものを受け取り、新たな命を吹き込む。それが“ヴァイナラー”の取り組みなのである。

“ヴァイナラー”のスタジオ兼工房である、“ヴァイナラー・ハウス51”では、使い古されたレコードが長く残るものへと姿を変えていく様子を目にすることができ、レコード棚を眺めたり、アナログ音楽を聴いたり、ドリンクを楽しみながらゆっくりと時間を過ごすこともできる。
開発、製造、最終組み立て、品質管理はすべてスイスで行われ、厳格なスイス製の基準に準拠している。
また、すべての時計に真正証明書が付属。すべて異なる本物の、使用済みレコードから、手作業で文字盤が製作されていることを証明しているわけだ。
スイス製、ハンドメイド、そして数量限定のため二つとして同じものはない。なぜなら、二つとして同じレコードは存在しないからだ。
今回はスイスより、ほかにないコンセプトを魅力を備えた“ヴァイナラー”のM.01コレクションを紹介する。

M.01-label-20
Vinyler Watches(ヴァイナラー・ウォッチ)
M.01コレクション ラベルエディション
M.01コレクションには、グルーヴ・エディションとレーベル・エディション、二つのエディションが用意されておえり、どちらも使用されたレコード素材をとして採用している。一つひとつが唯一無二の存在なのだ。

レーベル・エディションは、象徴的なレコードレーベルに焦点を当てている。文字盤の元となったレコードジャケットの一部を採用。
そのカラー、タイポグラフィ、レタリングによって、見る者に特定の世界観を瞬時に想起させるデザインが特徴だ。
Vinyler Watches(ヴァイナラー・ウォッチ)
M.01コレクション グルーヴ・エディション
グルーヴ・エディションは、それぞれのレコードに刻まれた溝や音の軌跡に焦点を当てたものであり、ユニークなビニール素材のデザイン要素が取り入れて、かつてそこに刻まれていた音楽の物語を伝えている。
レコード(ヴィニール)愛好家なら思わず目を留めるようなディテールがデザインに盛り込まれている。

分針は、ターンテーブルを模した形状に意図的にデザインされており、その先端にはさりげないグリップポイントが設けているのだ。
リューズと、0.5から3.5まで刻まれた目盛りは、ターンテーブルにおけるスタイラスのトラッキングフォース、すなわち針圧の調整機構を表現したものである。
また、ポリッシュ仕上げのドットパターンを施したベゼルは、クラシックなDJターンテーブルの特徴的なプラッターのデザインから着想を得ている。
ケースは316Lステンレススチール製で、サイズは直径46mm径、厚さ12.10mmだ。風防にはサファイアクリスタルを使用し、防水性能は10気圧である。
ムーヴメントは、自動巻きのソプロード・ニュートンP092を搭載。ブラックPVDコーティングを施した316Lステンレススチールブレスレットを組み合わせており、販売価格は1850スイスフラン(日本円では約37万円)だ。
26年8月より生産を開始、27年2月より出荷が開始される予定である。
【画像8枚】本物のレコードを採用した文字盤を拡大、“ヴァイナラー”の時計を別アングルで見る
》Vinyler Watches(ヴァイナラー・ウォッチ)
公式サイト
https://www.vinyler.ch/en/watches
文◎William Hunnicutt
時計ブランド、アクセサリーブランドの輸入代理店を務めるスフィアブランディング代表。インポーターとして独自のセレクトで、ハマる人にはハマるプロダクトを日本に展開するほか、音楽をテーマにしたアパレルブランド、STEREO8のプロデューサーも務める。家ではネコのゴハン担当でもある。
https://www.instagram.com/spherebranding/
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