【ロレックス】通信 No.018|サブマリーナの第3世代。購入ユーザーが思う、もうひとつの意外なこだわりとは?

 今回は、サブマリーナのRef.5513について取り上げてみたい。実は、かく言う筆者もアンティークのスポロレのなかでエクスプローラー IのRef.1016と並んで好きなモデルのひとつなのである。

 初出は1962年。初期の個体だとかれこれ半世紀以上も前のものになる。優秀な1500系という自動巻きムーヴメントが搭載された、サブマリーナの第3世代に分類される。

 この第3世代には5513のほかに、1958年に1番最初に登場した5508、同じく5510、そして59年頃に登場した5512の合計四つのレファレンスが存在する。最初の5508と5510について5513との違いをおおざっぱに言うと外装である。ムーヴメントは1500系のCal.1530に変更されたのだが、ケースなどの外装が第2世代とほとんど変わらない点である。

 そして1959年に初めてリューズガードを備えた5512が登場。その後に同じリューズガードを備えた5513が登場し併売されたというわけだ。そのため最初の5508は約4年、5510に至っては2年ほどしか作られていないと言われており、市場で目にすることはほとんどなく、オークション級の代物なのだ。

 さて、この5513だが、5517のレファレンスで1960年代後半(異説あり)から70年代にかけてイギリス軍に採用されている。また、プロ向けのダイバーズウオッチとして開発された“シードゥエラー”の前身であるコメックス向けモデルのベースにもなるなどかなり信頼性が高かった。

 つまりそれだけケースの堅牢性や搭載された当時の1500系ムーヴメントの性能など、総合的にみても完成度が高かったということなのだろう。しかも5512は70年代後半まで製造されたのに対してこの5513は、何とさらに長く80年代後半まで製造され、20年以上というロングセラーを記録している。このことからもいかに優秀だったかがおわかりいただけるだろう。

 このロングセラーゆえに、5513ユーザーのなかには、購入する際の目安として、自分の生まれた年と同じ年に製造された個体にこだわって探していた人が意外に多いのだ。ちなみに対象となるのは30代前半から50歳代半ばまでということになる。残念なことに60年生まれの筆者は5513は年代的に無理のため5512ということになる。

 現在の相場は90万円台から流通しているが、ロングセラーだっただけに、微妙な仕様変更も多く、例えばインデックスにメタルのフチ取りがない前期モデルだと100万円台半ばからコンデションによっては200万円前半と高額になるなど、珍しい仕様かどうかによっても相場はかなり違うのでご注意を。

 写真の個体はインデックスにメタルのフチ取りがない前期モデルで、ムーヴメントはCal.1520を搭載。さらに6時位置の防水表記が「200m-660ft」と200mが先に表示されている通称メーターファーストダイアルと呼ばれる希少な個体だ。1967年製造。撮影協力:銀座ラシン/168万円

 なお、さらに知りたい方は、現在販売中の雑誌「ゼロからわかるロレックス・アンティーク編」もチェックしてみてほしい。

文◎菊地吉正(編集部)

菊地 吉正 – KIKUCHI Yoshimasa

時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE(アウトライン)」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。

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