【10万円台とは思えない抜群の雰囲気に注目】 往年の人気モデルを再現した、忠実デザインの“復刻系”ダイバーズウオッチ

 1960年代後半から70年代にかけて生まれた時計にインスパイアされ、レトロなデザインを採用した腕時計が勢力を拡大している。今回は、10万円台の予算で、当時のデザインを忠実に再現した復刻ダイバーズウオッチを紹介しよう。

現代のダイバーズウオッチとはひと味違う、レトロなデザインが個性を主張

 弱点である水を克服すべく開発された防水時計が進化し、“ダイバーズウオッチ”という新たなジャンルが生まれたのは1950年代のこと。53年に発表されたロレックスのサブマリーナがその原点的モデルのひとつとされているが、当時、そのダイバーズウオッチの製造は容易ではなく、独自に開発できたのはほんのひと握りだった。市場に普及し、一般のユーザーに浸透しはじめるのは60年代以降である。

 当時のダイバーズウオッチに特徴的なのがアメリカとソ連の宇宙開発競争が本格化していった60年代に一斉を風靡した“スペースエイジデザイン”を取り入れたものも多かったという点。近未来的で奇抜なスタイルを特徴としており、特徴的なオーバル(卵形)ケースや、個性的な文字盤デザインが、ダイバーズウオッチに採用されたというわけだ。

 この特集企画では、1960年代のダイバーズウオッチをベースに、時を超えて当時のデザインを再現した復刻ダイバーズウオッチを紹介していく。いずれも1960年代〜70年代ならではのアイコニックなデザイン魅力的だ。

 

》Select 01
YEMA(イエマ)
スーパーマン ヘリテージ63

 スイス国境に近いブザンソンで1948年に創設されたフランスの時計ブランド、イエマ。日本での知名度はまだ低いが、60年代に300m防水のダイバーズウオッチ“スーパーマン”などアイコンとなるモデルを次々とリリースし、スポーツウオッチの分野でフランスを代表するブランドとなった実力派だ。
 今回、クローズアップした新作モデル“スーパーマンヘリテージ63”は、63年に発売された“スキンダイバー”の通称で知られる名作ダイバーズウオッチのリバイバルモデル。
 世界限定1000本が製作され、復刻にあたっては実物を参考にしながら最大の特徴である台形インデックス、5分刻みのベゼル、ドーム形風防まで、オリジナルモデルの味わいを濃厚に再現。安易なアレンジを加えることなくオリジンの意匠とテイストを継承し、しかも加工技術の進歩によりディテールのクオリティを格段に向上させている。

■Ref. YSUP2020A39-AMS。SS(39mm径)。30気圧防水。自動巻き(Cal. SELLITA SW200-1)。18万1000円

 1950年代~60年代に流行した、12・6・9のインデックスが台形になっている意匠を再現。特徴的な見た目の魅力に加え、メタルフレームの内部に夜光塗料を塗布しており抜群の視認性を備えている。

【問い合わせ先】
イエマジャパン(TEL.03-5875-8810)
http://timegear-onlineshop.com/?pid=152505556

 

》Select 02
ALSTA(アルスタ)
ノートスカフ スーパーオートマティック1970 復刻モデル

 1946年にニューヨークで設立されたALSTA(アルスタ)は、60年代と70年代を通じて精度と堅牢性を兼ね備えたメンズウオッチを生産していた知る人ぞ知る時計メーカー。75年に公開された映画「ジョーズ」で、登場人物の海洋学者マット・フーパー役(リチャード・ドレイファス氏)がアルスタのダイバーズウオッチ “ノートスカフ”を着用していたことから、 “ジョーズウォッチ”の通称でも知られている。
 その後、70年代に時計界を席巻したクォーツショックにより、一時期ブランドは休眠状態に入ることになるのだが、2014年にスイスで見事に復活。新生アルスタの記念すべき第1弾コレクションとして、代名詞である“ジョーズウォッチ”を選び、日本でも本格展開をスタートしている。

■SS(39mmサイズ)。30気圧防水。自動巻き(Cal. Seiko NH35A)。11万5500円

 1960年代~70年代に流行し、オメガのシーマスター1000をはじめとして、様々なダイバーズウオッチに採用されたオーバル(卵形)ケースを再現。一般的なオーバルケースに比べるとややエッジを際立たせたクッションケースに近いフォルムを採用しており、38mmサイズの実寸よりもインパクトが強いのも特徴だろう。フロント部分は傾斜を付けた立体的なフォルムに仕上げられており、表面には同心円状のサテン仕上げが施されている。堅牢性を考慮した厚手の逆回転防止ベゼルもデザインにアクセントを加えている。

【問い合わせ先】
イエマジャパン(TEL.03-5875-8810)
http://timegear-onlineshop.com/?pid=152505432

 

》Select 03
ZODIAC(ゾディアック)
スーパーシーウルフ53 コンプレッション

 ゾディアックは、1882年にスイス、ジュウ渓谷のル・ロックルで創業者のアリスト・カラムが創設した時計工房を原点に持つ老舗ブランド。創設当初は懐中時計を製作していたが、1920年代に入って腕時計の製作を開始し、49年にパワーリザーブインジケーターを備えたオートグラフィックを発表するなど、実用機の分野で優れた時計を生み出している。
 ダイバーズウオッチの分野でもその開発力を遺憾なく発揮しており、黎明期である53年に早くも20気圧防水を備えたシーウルフを発表。高度なスペックと、手に入れやすい価格を両立したシーウルフは、それまでプロ仕様の特殊な時計であったダイバーズウオッチを、一般ユーザーに広める大きな役割を果たした。
 このモデルは、代表作であるシーウルフのバリエーションとして58年に登場した台形のアップライトインデックス採用モデルの復刻版。K1強化ガラスをはめ込んで堅牢性と美観にこだわった逆回転防止ベゼル、台形インデックス、リューズガードのない40mmケースなど、オリジナルモデルからアイコニックな意匠が継承されている。

■Ref.ZO9250。SS(40mm径)。200m防水。自動巻き(自社製Cal.STP1-11)。18万7000円

 アイコニックなインデックスには当時の質感を再現した緑の夜光塗料、針のデザインと、K1強化ガラスをはめ込んで堅牢性と美観にこだわった逆回転防止ベゼルなど細部までこだわりの意匠、作り込みが徹底されている。削り出しでコマを製作したジュビリーブレスにも丁寧な仕事が徹底されている。

【問い合わせ先】
フォッシルジャパン(TEL. 03-5992-4611)
https://zozo.jp/shop/watchstationinternational/goods/31551602/?did=55184086

 

文◎船平卓馬(編集部)

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