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【予算10万円台までで編集部がセレクト】年末年始に狙いたいご褒美ウオッチ5選

 コロナ禍や不況といろいろあった激動の2021年。多くの人にとって、この1年を乗り越えるだけでも、相当なタフさが必要だったのではないだろうか。人によっては新たな目標に向けてのチャレンジがあったり、長らく人と会えないなかで仕事のスタイルや人間関係が大きく変わったというケースもあったかと思う。そんな1年を過ごしてきた自分を労う意味でも、この年末年始に新しい時計をゲットして、気分を新たにするというのはありだ。今回は比較的手が出しやすいアンダー5万円クラスと、少し気張った10万円台クラスの時計のオススメモデルをピックアップしてみた。

 アンダー5万円はいわゆるカジュアルウオッチの価格帯で、アパレルのセレクトショップなどでもこの価格帯の時計がファッション小物として販売されていたりする。それゆえにこの価格帯のモデルは激戦区で、各社が凌ぎを削りあってきたことによって、コストパフォーマンスに優れたモデルが目立つようになってきた。外装に高級素材を使っていたり、クォーツではなく本格的な機械式ムーヴメントを搭載したモデルもあり、じっくり探せばかなりお得なモデルが見つかりそうだ。

 10万円台となると、本格機械式時計ブランドのエントリーラインも視野に入ってくる。外装やムーヴメントも確実にクオリティがアップするし、往年の名機を彷彿させるシンプルだが飽きのこないデザインのモデルが目立つ。こうしたモデルは作りもしっかりしているから長く使うことができるため、安価な時計を使い捨てすることと比較すれば、むしろコストパフォーマンスは高いといえるだろう。

 

【5万円アンダー_おすすめ01】アンダーン/テラ デイブレイク

■Ref.TRA-DBK-SST。SS(37mmサイズ)。5気圧防水。自動巻き(Cal.TMI NH35A/NH39)。4万7410円

 

 香港発の時計ブランド、アンダーンはその名が示すように“未完成(Undone)”をコンセプトとしており、ユーザー自身が自ら文字盤や針などのパーツをチョイスして組み合わせるカスタマイズウオッチで広く知られているブランドだ。テラはやや小振りな37mmサイズのタルタルーガ(亀)型ケースのモデルで、1940年代っぽいクラシカルなスタイリングが楽しめる。黒のミリタリー風ダイアルには好みの文字入れができるほか、ケースやストラップのカラーリングもチョイスでき、しっかりカスタマイズも楽しめるため個性重視派の人は注目だ。ダイアルのインデックスは蓄光仕様で、3・6・9・12時位置のスクエア型マーカーと時分針はグリーン、数字のインデックスはブルーに光る。ケース素材には医療用機器にも使われる高品質な316Lステンレスを採用しており、全体の質感はアンダー5万円クラスとしてはかなりハイレベルだ。

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【商品に関する問い合わせ先】
アンダーン・ジャパン TEL.03-5774-1447
https://undone.co.jp

 

【5万円アンダー_おすすめモデル02】テンデンス/ガリバーミディアム

■Ref.TY939001。SS(41mm径)。10気圧防水。クォーツ。3万6300円

 

 2007年にブランド創設してから、一貫してビッグサイズケースのモデルを中心にリリースしてきたテンデンス。50mmサイズの人気モデル、ガリバーラウンドを41mmサイズの使いやすい大きさにダウンサイジングしたのがこのガリバーミディアムだ。サイズが小さくなっても強烈なインパクトを放っているのは、ダイアルを立体的に彩っている3Dインデックスの存在感が大きいだろう。さらにダイアル中央部やベゼルのエッジに施されたピラミッド状のクル・ド・パリ装飾も面白い。オールブラックのルックスだがポップな印象で、程良いモード感も感じさせる。素材にはナイロンケースにシリコンストラップを合わせたことで、見た目のボリューム感より軽く仕上がっているのもポイント。長時間つけていても疲れない。

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【商品に関する問い合わせ先】
テンデンスジャパン TEL.03-5815-5735
https://www.tendence.jp

 

 

【10万円台_おすすめモデル01】イエマ/スキンダイバー リミテッドエディション

■Ref.YSUP21C39-AM2S。SS(39mm径、13mm厚)。30気圧防水。自動巻き(Cal. SELLITA SW200-1)。世界限定1000本。15万9500円

 

 イエマは1948年にフランスで生まれた時計ブランドで、セーリングクロノグラフ“ヨッティングラフ”などの傑作を60年代からリリースしてきた名門だ。現在もクラシカルなデザインの時計を得意とするが、その一方でムーヴメントを自社製造するマニュファクチュールでもあり、高い技術力をもつブランドとして一目置かれている。本作は60年代に生まれた300m防水本格ダイバーズの復刻版。インデックスはオールドラジウム風のベージュ色で、さらに複雑な構造のウロコ型ブレスレットを合わせることで、当時を思わせるディテールの作り込みが素晴らしい。ダイアルデザインも60年代を彷彿させるもので、大振りの台形インデックスやドーム型風防など、アンティークウオッチの要素を取り入れつつ、現代風にブラッシュアップされている。世界限定1000本というレアさで、日本への入荷数もかなり少ない。争奪戦は必至だ。

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【商品に関する問い合わせ先】
イエマジャパン TEL.03-5875-8810
https://jp.yema.com/

 

【10万円台_おすすめモデル02】ルノータス/A904 メテオライト・リミテッド ブルー
■SS(42mm径)。10気圧防水。自動巻き(Cal.ETA2834)。14万8000円

 

 “生まれ変わり再生する”という意味のラテン語がブランド名の由来で、リューズから針まで20万通り以上の組み合わせから好みの1本を作り上げることが可能な国産カスタムウオッチ。あくまで国産のクオリティにこだわり、トレンドが変わったらパーツを交換してまた新しいスタイリングを楽しめるところも人気の理由だ。このシリーズは同社でも高級ラインに当たり、ケースやブレスレットの素材には優れた耐食性を持つ904L ステンレスを、ダイアルには隕石を薄くスライスしたメテオライトを採用している。メテオライトのウィドマンシュテッテン構造模様は地球上では再現不可能といわれており、その複雑なパターンが独特の風合いを生み出している。この神秘的なダイアルと、シンプルだがシャープなデザインのケースに加え、12時位置に曜日表示が入ったデイデイト仕様を採用するなど、全体にかなり高級感を感じさせる仕様だ。バリエーションも展開されるが、それぞれ5本限定とプレミアム感もあり、ギフトなどにも最適だ。

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【商品に関する問い合わせ先】
ルノータス TEL.0743-83-0477
https://renautus.com/

 

【10万円台_おすすめモデル03】ノット/プレミアムオートマティック クロノグラフ

■Ref.ATC-40SVNV。SS(40mm径)。10気圧防水。自動巻き(Cal.NE88)。10万4500円。※ブレスレットは別売り1万7600円

 

 2014年のブランド創設から、時計とストラップ、バックルを自由に組み合わせるカスタムオーダーウオッチの先駆者として、国内はもとより海外からも注目を集める時計ブランドへと成長したMaker’s Watch Knot(メーカーズ ウォッチ ノット)。高い外装クオリティや自由度の高いカスタマイズ性など、同価格帯の時計と比較的してもノットの時計が目を瞠る点は多いが、なかでも同ブランドがこだわっているのが“メイド・イン・ジャパン”という点。そして、それを象徴するモデルとして展開されているのが “プレミアムオートマティック”だ。多面カットされた針や高級時計に用いられる植字インデックスを、この価格帯で実現できるのはKnotならでは。さらに注目は高度な技術が求められる“ザラツ研磨”を施したケース。高純度の“サージカルステンレススチール316L”の硬くエッジが立ったケースに歪みのない美しい平面仕上げを与える技術こそが、林精器製造が世界に誇る鏡面研磨“ザラツ研磨”であり、この仕上げができる職人は国内でも多くない。高い品質を追求した外装に加え、毎時2万8800振動のハイビートで高い精度と信頼性を誇る国産の自動巻きクロノグラフムーヴメントCal.NE88を搭載する。その内容を考えると時計ファンもうなる高コスパモデルだ。

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【商品に関する問い合わせ先】
Maker’s Watch Knot TEL.0800-555-7010
https://knot-designs.com/c/collection/blackblack

 

文◎巽 英俊

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