小スライド 意外と知らない時計知識

【Q97】クォーツ式の腕時計も磁気帯びするのか?

A.アナログクォーツ時計も磁気の影響を受けます

精密機器である腕時計が磁気にさらされてしまうと、内部のムーヴメントのパーツの位置や動きに影響が出て精度が落ちてしまう。これを“磁気帯び”という(詳しくは同企画Q.5にて)。
注意して欲しいのが、機械式時計だけでなく、アナログ表示のクォーツ時計であっても影響を受けるということだ。

アナログクォーツ時計には針を動かすモーター(ステップモーターともいう)が取り付けられており、これには磁石が使われているため、強い磁気をもつ器具を近づけてしまうとこのモーターの回転部に影響を与えてしまい、正常な回転ができなくなってしてしまう。
ただし、“磁気抜き”しなければいけない機械式時計と違い、磁気を放つ器具から時計を離せばほとんど元どおりになる。
一方でデジタルクォーツの時計はそもそもモーターや歯車を内蔵していないため、基本的に磁気の影響はないと考えて良い。

スマートフォンのスピーカー部分やパソコン、テレビなど、日常生活において磁力が時計に影響を与える場面は意外と多い。たとえクォーツ式であってもこれらの製品の近くには意識的に時計を置かないようにすることが大切だ。

機械式時計ほど磁気に敏感にならなくとも良いが、基本的に磁石や電化製品などからは少なくとも5cm程度離すよう心がけよう

 

<参考文献>
シチズン公式サイト>サポート>機能や言葉の詳しい解説 - https://citizen.jp/support-jp/manual/terms/deeper_06c.html

文◎松本由紀(編集部)

 

【関連リンク】
■Q5.日常生活において磁気の影響を受けてしまうのはどんなとき?
■Q31.機械式時計と電池式のクォーツ時計をひと目で見分ける方法はある?
■Q34.クォーツの腕時計にもオーバーホールは必要か
■【Q63】針が止まったクォーツ時計を放置してしまうとどうなるか<時計のトラブル編>
■【Q91】デイト表示が半目の状態に。中で何が起きている?<時計のトラブル編>

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