日本未上陸ブランド 話題のトピックス

【デンマーク発、10万円台の狙い目ムーンフェイズ時計】トーマス・ファンダー(Thomas Funder)のモーネコレクションに注目

 トーマス・ファンダー(Thomas Funder)は、デンマークで創設された日本未上陸の時計ブランド。ブランド名は創設者の名前を基にしており、ファンダーのトーマス・ファンダーはデンマークの第三の都市、フュン島のオーデンセで生まれ育った。 11歳の頃から絵を描き始め、自動車雑誌から模写した車を描き、デンマークの首都であるコペンハーゲンのデンマーク王立美術院とスウェーデンのウメオ・デザイン研究所でデザインを学んだ。


 2015年から時計のデザインを始め、2017年に自身のデザイン事務所を設立。現在はスイスを拠点に活動している。彼の顧客には、RECやSeven Fridayなどの時計以外のオブジェや家具のデザインも行っているそうだ。


 自身のブランドの時計をデザインするにあたり、スカンジナビアのミニマリズムとスイスの時計製造の融合を目指した。1970年代から80年代初頭にかけてのモノコック構造のヴィンテージウォッチにインスピレーションを受け、同様のデザインを軽量かつモダンに再構築することを目指し、ユニークで新しいウォッチケースを作ることに目標を定めた。ケースは、チタンのワンピースで作られており、時計のあらゆる要素を一つのビジュアルに融合させる湾曲を採用。この曲面は時計の表情を大きく変えるだけでなく、ケース、ケースバック、ベルトが完全に融合し、手首の形状に合わせたカーブを形成することにより、快適な装着感を生み出している。


 自然現象を再現し、その時々の空の様子を表現するムーンフェイズはファンダーの初コレクションで採用されたのは自然な選択だった。ムーンフェイズはクラシックな時計によく使われる複雑機構だが、この機構を現代的な方法でファンダーは時計に取り入れたかったのだ。


 トーマス・ファンダーのコレクションには3種類のムーンフェイズモデルがあり、それぞれの月の満ち欠けを読み取るために“ひとつのムーブメントに異なる3つの月の読み方”という、 新しい手法を取り入れている。トーマス・ファンダーのもうひとつの特徴として、時計本体(ミドルケース)をケースと別体で製作し、付け換えができるモジュラーシステムを有している点。これにより着用者はベルト、ケースのアレンジを楽しむことができる。

 今回はデンマーク語で“月”を意味する、トーマス・ファンダーの時計コレクションから、代表作となる三つのムーンフェイズモデルを紹介する。


トーマス・ファンダー( Thomas Funder)
モーネ“フェイズブラック” ガンメタル チタニウム

 トーマス・ファンダーの代表作である“モーネ”はフェイズ、デイ、ステイトと3種類のムーンフェイズモデルをラインナップしている。

 フェイズ・モジュールは、二つのムーンディスクを使用して、現在の月の満ち欠けを異なる仕様で表示するモデル。文字盤上部に配置された細長い扇形の表示は1日で約12度、西から東に移動していく月の動きを表示。6時位置のサブダイアルで月の位相を表示している。

 ムーヴメントはセリタ社製のCal.SW288-1を搭載。2022年9月現在、ウェブサイトのみ購入することが可能となっており、販売価格は990スイスフラン(約14万1000円)。


トーマス・ファンダー( Thomas Funder)
モーネ“デイシルバー” ガンメタル チタニウム


 デイ・モジュールは次の満月までの残日数を現在の月の状態を読み取ることができる特殊なムーンフェイズモデル。文字盤上部の扇型の表示窓で現在の月の位相を文字で表示し、下部の少し小振りな表示窓で月の満月までの残日数を表示する。

 ムーヴメントはセリタ社製のCal.SW288-1を搭載。2022年9月現在、ウェブサイトのみ購入することが可能となっており、販売価格は990スイスフラン(約14万1000円)。


トーマス・ファンダー( Thomas Funder)
モーネ“ステートブルー”ブルーチタニウム


 ステート・モジュールは文字盤の中央に配置されたサークル状の表示窓を使用して、新月から満月までの月の位相を表示するミニマルデザインのムーンフェイズモデル。 一般的なムーンフェイズ機構に比べるとかなりシンプルなデザインだが、サークルの中の白いマーカーが移動し、新月から満月までの月の位相を表示する。

 ムーヴメントはセリタ社製のCal.SW288-1を搭載。2022年9月現在、ウェブサイトのみ購入することが可能となっており、販売価格は990スイスフラン(約14万1000円)。

 トーマス・ファンダーのモーネコレクションは、すべてのモデルが軽量で、塩水や腐食に強く、抗アレルギー性であるグレード5チタンをケースに採用している。ケースの直径が40.5mm。サファイアクリスタル風防とネジ込み式リューズを採用し、デイリーユースでも信頼性の高い100m防水機能を備えている。

 いずれのモデルもムーンフェイズをクローズアップしている点が最大の特徴だが、ムーンフェイズ機能を際立たせつつ、クリーンでミニマルなデザインに仕上げられている点が印象的だ。


》トーマス・ファンダー( Thomas Funder) 公式サイト
https://www.thomasfunder.com


文◎William Hunnicutt
時計ブランド、アクセサリーブランドの輸入代理店を務めるスフィアブランディング代表。インポーターとして独自のセレクトで、ハマる人にはハマるプロダクトを日本に展開するほか、音楽をテーマにしたアパレルブランド、STEREO8のプロデューサーも務める。家ではネコのゴハン担当でもある。

https://www.instagram.com/spherebranding/

-日本未上陸ブランド, 話題のトピックス
-, , ,