アンティーク時計専門サイト「LowBEAT Marketplace」には、日々、提携する時計ショップの最新入荷情報が更新されている。
そのなかから編集部が注目するモデルの情報をお届けしよう。
ユニバーサル・ジュネーブ
ゴールデンシャドー
ユニバーサル・ジュネーブを代表する“シャドーシリーズ”のなかで、ケースに金無垢素材を使用した“ゴールデンシャドー”。 ユニバーサル・ジュネーブといえば、クロノグラフとマイクロローターの自動巻きムーヴメントが有名で、時計愛好家であれば一度は耳にしたことがあるメーカーではないだろうか。
ビューレンやピアジェ、ユニバーサル社は手巻きムーヴメントに比べ、ローターの分だけ厚みが出てしまう自動巻きを薄型化することを目指し、ローターを時計の機能をつかさどる輪列と同じレイヤーに埋め込むという斬新なアイディアを実現した。それこそが、今日でも一部の時計メーカーが採用する“マイクロローター式”の自動巻きムーヴメントだ。そのなかでも、ユニバーサル・ジュネーブのマイクロローター式自動巻きは頑強で整備性に優れたとされている。薄型化だけに注力せず、実用時の耐久性も視野に入れた設計が功を奏したのだろう。

【商品情報】ユニバーサル・ジュネーブ。ゴールデンシャドー。K18YG(32mm径)。自動巻き(Cal.2-66)。1960年代製。22万円。取り扱い店/ダイワ時計店
【画像:マイクロローター自動巻きなど様々なアングルから見る】
通常の時計とは異なり、主要な歯車をオフセットさせ、空いたスペースに小さなローターを組み込んだ、見た目が最大の特徴である。特に、今回紹介するゴールデンシャドーは2針のCal.2-66を搭載しているため、3針ムーヴメントのように秒針部分のスペースを確保する必要がなく、巻き上げ効率を重視した大きなローターを使用することができたのだ。ムーヴメントが手巻きと同等の厚みに抑えられているため、18金イエローゴールドのケースは約6.3mmと非常に薄型に仕上がっており、快適な装着感を実現している。
金無垢のケースとシャンパン色の文字盤のコンビネーションは華やかでありつつも、バーインデックスによって落ち着いた印象を与えてくれる。非防水であるため、着用する場面や季節を選ぶが、シンプルな見た目と薄型のケースはオンオフ問わずに使えるだろう。
現行品でマイクロローターを搭載した金無垢の時計を買おうとなると、50万円以下では、まず候補が見つからないだろう。しかし、アンティークウオッチ市場に目を向けると、手の届く現実的な価格で狙える個体も数多く存在するのだ。
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文◎LowBEAT編集部