アンティーク時計専門サイト「LowBEAT Marketplace」には、日々、提携する時計ショップの最新入荷情報が更新されている。
そのなかから編集部が注目するモデルの情報をお届けしよう。
ロレックス
オイスターデイト
ロレックスと言えば、高級時計の代名詞として語られ、跳ね上がった資産価値から、転売を目的とした購入者が多いイメージが大きいかもしれない。しかし、その人気を築いたのは、ハードユースを想定して製造された、ツールウオッチとしての歴史と信頼性の高さだ。
実用性の高さを求めて進化を続けたロレックスは、防水性を高めるためのオイスターケースや、手巻きを必要としない自動巻きのパーペチュアル機構など、数々の革新的な技術を生み出してきた。こういった技術を惜しみなく使用した腕時計は、圧倒的な堅牢性を誇り、幅広いユーザーからの信頼を得ていったのだ。かつての日本国内においても、国産時計が未成熟であったため、頑丈で正確な時計を求める労働者からの支持を集めていたとされている。

【商品情報】ロレックス オイスターデイト。Ref.6694。SS(34mm径)。手巻き。1960年代製。38万5000円。取り扱い店/ムーンフェイズ
今回紹介するモデルは、1960年代に製造されたRef.6694のオイスターデイトだ。手巻き式のムーヴメントが搭載され、小ぶりで薄型なケースが特徴的。しかも、防水性が高いことで知られるオイスターケースが採用されている。ホワイトのバーインデックス文字盤とアルファ針がすっきりとした印象を与える。ワンポイントで青焼きの秒針が使用され、視認性を上げるとともに高級感を演出しており、特に丁寧に曲げ加工と研磨がなされ、立体的な形状に仕上げられた時分針と秒針からは、アンティークならではの温かみを感じられる。
ベルトには、側面の突起が特徴的なロレックス純正のリベットブレスが装着されている。このブレスはステンレス板を巻いてリベットでつなぎ合わせたブレスであり、軽量で装着感が非常に良い。時計本体の軽さも相まって、非常にバランス感の良い装着性を実現している。さらに時計の自重によるブレスへの負担も少ないため、耐久性についても期待できる。現行品の時計が重く、肩が凝ってしまう人にはぜひオススメしたい組み合わせだ。
シーンを問わずに使用できるデザインと、耐久性の高いムーヴメントと外装を備えたこのモデルは、誰にとっても使いやすい時計だと言える。加えて、生産期間が50年代から80年代までと、非常に長いモデルであったため、交換部品も多く修理がしやすい。そのため、引き出しや収納ボックスの箱入り娘としてではなく、毎日の腕元を飾る腕時計として安心して使用できるモデルなのである。ぜひ一度、ロレックスというブランドの色眼鏡を外し、1つの腕時計として向き合ってみてほしいモデルだ。
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文◎LowBEAT編集部/画像◎ムーンフェイズ