スイスの名門時計ブランド“ブレゲ”が、創業250周年を記念した“タイプ XX”コレクションの新作、“タイプ XX 2075”をリリースした。
新作の“タイプ XX 2075”は、1955年に製作された歴史的モデル“タイプ XX No.1780”から着想を得た現代解釈仕様のモデルだ。アルミニウム製ブラック文字盤と、シルバー925製文字盤の2種が展開され、いずれもブロンドカラーの合金、ブレゲゴールドをケースに採用している。

■Ref.2075BH/99/398。18Kブレゲゴールド(38.3㎜経)。5気圧防水。手巻き(Cal.7279)。596万2000円
Breguet(ブレゲ)
タイプXX クロノグラフ 2075
新作のモチーフとなった“タイプ XX No.1780”は、50年代にフランス空軍に時計を供給していた歴史をもつ“ブレゲ”が、55年に採用した製造したゴールドケースの民間用モデルだ。このモデルはもともとサテン仕上げのシルバー文字盤だったが、ブラック文字盤に置き換えられたという。
新作モデルオリジナルモデルの意匠を受け継ぎ、シルバー文字盤とブラック文字盤を展開し、どちらもオリジナルに忠実な38.3mm、13.2mm厚に仕上げられている。
ブラック文字盤の“2075BH/99/398”は、“タイプ XX”コレクション初となるアルミニウムを文字盤に採用しているモデルだ。
30年、飛行士デュドネ・コスタとモーリス・ベロンが、5代目ブレゲが手掛けた航空機XIXスーパービドン“クエスチョンマーク号”に搭乗して、パリからニューヨークまでの2都市の無着陸飛行に成功した。この機体の材料が、成分の95%がアルミニウムであるジュラルミン製であった。本作では、この歴史的偉業に敬意を表し、アルミニウムを文字盤素材に導入している。
【画像】全2機種、ブレゲ“タイプ XX 2075”のデザインを見比べる
ブラック文字盤は、55年当時のモデルの文字盤がそなえていたブラックの色合いに近づけるため、表面に酸化アルミニウムの皮膜を生成する陽極酸化加工を施し、深みのある黒を実現。視認性や耐久性も確保している。新たな試みの印として、7時と8時位置の間にはアルミニウムの元素記号“AL”が刻印されている。
もうひとつの“シルバー925”を採用したシルバー文字盤モデルは、文字盤の表面にブラッシュ仕上げを施しており、洗練された輝きを放つ。7時と8時位置の間には素材を表す“Ag925”の記号が刻印されているのも特徴だ。
いずれのモデルも、1955年のオリジナルモデルにも装備されていた、ノッチと目盛りが備わった細身の両方向回転ベゼルを備えている。ベゼルの数字は、ブラックモデルが同色のブラック、シルバーモデルがブルーを採用。リューズトップには、ブレゲのイニシャルである“B”を刻印。
文字盤12時位置には、繊細なアプライドで施された“Breguet”の文字が配され、インデックス(ブラックはアラビア数字のみ、シルバーはバーインデックスと12時、6時のみアラビア数字)とともにブレゲゴールドカラーで彩られている。
新作2種は“タイプ XX No.1780”に忠実に、フライバック機構を搭載した手巻き機械式時計となっており、ムーヴメントは2023年にブレゲが導入した“Cal.728”の派生キャリバーを搭載。手巻を採用したのはCal.728では初となる。
ブラックのアルミニウム文字盤には3時位置に15分積算計を配した“Cal.7279”、シルバー925文字盤には3時位置に30分積算計を備えた“Cal.7278“が搭載されている。
目を引くのは、ケースバック側に展開している彫刻だ。自社工房で手作業によって、大西洋を横断するブレゲXIXの機体と、30年に行われた飛行の経路、ヨーロッパと北アメリカ大陸の沿岸が刻まれており、沿岸にはフロステッド加工が施されている。
なお、シルバーモデルは世界限定250本となっている。
【画像】全2機種、ブレゲ“タイプ XX 2075”のシルバーモデルを見る
【問い合わせ先】
ブレゲ ブティック銀座
TEL.03-6254-7211
文◎Watch LIFE NEWS編集部
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