ALATO Watches(アラト)は2023年に時計愛好家のピエール・ストロムバック氏によって設立された、スウェーデン西海岸のヨーテボリを拠点とする日本未上陸の独立系マイクロウオッチブランド。
建築学と土木工学の経歴を活かし、ストロムバック氏はアラトの時計デザインにおいて、フォルムと機能性の両立を追求している。
アラトという名前は、ストロムバック氏が幼少期に発した言葉に由来している。彼が英語で“I love you”を“a-la-to”と発音していたことから、両親がこの言葉を家族内での愛情表現として使うようになり、愛着のあるこの、“a-la-to”をブランド名に採用することとなったそうだ。
デザインはすべてヨーテボリからほど近い、パルティレにあるスタジオで生み出されており、歴史的な工学の成果からインスピレーションを得ている。身に着ける人々への思いやりと、手仕事への情熱を反映させた丁寧な物作りが、ブランドの核となっている。
今回はスウェーデンの“アラト”から、二つのモデルを紹介する。
ALATO Watches(アラト)
アルヴェット・オートマティック
最初に紹介するアルヴェットは、日常使いにも最適なスポーツウオッチ。工学や歴史に関心を持つ人々に向けたデザインとなっており、ドイツの機械工学者、フランツ・ルーローから着想を得ているそうだ。
ルーローは“運動学の父”と称される人物で、三つの円弧からなる正三角形の各辺を膨らませたような定幅図形“ルーローの三角形”の考察者として知られている。
この考案された図形は、建築窓やギターピックなど多様な分野で応用されており、アルヴェットの文字盤にもその幾何学的特徴が表現されている。
ギョーシェ装飾によって、三つの円が融合することで形成されるルーローの三角形が文字盤に施されており、更に12、3、6、9時位置のインデックスやローターにも反転ルーロー三角形が用いられ、視覚的にも高い統一感を生んでいる。
ケースサイズ は38mmで厚さ10.9mm。ステンレススチール製で、ねじ込み式リューズとドーム型サファイアクリスタル(内面無反射コーティング)風防を装備し、100m防水を備える。
ムーブメントは信頼性の高いミヨタ のハイビートキャリバー、9039を搭載。ブレスレットはステンレススチール製で、文字盤は6種類のバリエーションから選択可能。販売価格は約9万2000円だ。
【画像】小振りで着けやすい38mm、アルヴェット・オートマティックを別のアングルから見る
ALATO Watches(アラト)
タイムスコープ・オートマチック
タイムスコープ・オートマチックは、人類の視野を広げた革新的な発明“望遠鏡”にインスパイアされた最新モデル。ドイツ系オランダ人で眼鏡職人のハンス・リッペルハイに敬意を表している。リッペルハイ氏は1608年に初の実用的な望遠鏡を発明したことで知られ、彼の業績は人類史上最も重要な器具の一つの基礎を築いた。
このモデルはリッペルハイの遺産を受け継ぎ、テクノロジー、科学、工学に関心をもつ人々のために特別に作られた、未来的かつ大胆な意匠が魅力となっている。
文字盤のデザインは望遠鏡のフォーカスリングからインスピレーションを得ており、インデックス用のカットアウトを持つ二層構造となっている。オイルプレス真鍮、隕石、アベンチュリンストーンと、三つの異なる文字盤パターンから選択可能である。
ケースは直径39.8mm、厚さ10.95mmのステンレススチール製で、ねじ込み式リューズとドーム型の無反射サファイアクリスタル風防を装備し、100mを備える。
ムーブメントはスイスのセリタ社製自動巻きキャリバー、SW200-1bを搭載。高品質なフランス製トップグレインレザーベルトが付属し、クラウドファウンディング最大手のKickstarterでの先行発売を実施中。販売参考価格は約11万6000円からとなっている。
【画像】隕石文字盤など3機種、タイムスコープ・オートマチックのデザインを見くらべる
》ALATO Watches(アラト)
公式サイト
https://www.alato.se
文◎William Hunnicutt
時計ブランド、アクセサリーブランドの輸入代理店を務めるスフィアブランディング代表。インポーターとして独自のセレクトで、ハマる人にはハマるプロダクトを日本に展開するほか、音楽をテーマにしたアパレルブランド、STEREO8のプロデューサーも務める。家ではネコのゴハン担当でもある。
https://www.instagram.com/spherebranding/
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