【直径38mmで厚さ9.5mm、クラシックなケースデザインも注目】
ケースはUSUKI(浅黄)、KUROTSUKI (黒月)ともに共通のデザインを採用。サイズは直径38mm、ラグからラグまでの長さは46mmに抑えられ、手首の内側に納まるサイズ感により着け心地も良好だ。
ムーヴメントには、シチズン傘下の国産ムーヴメントメーカー、MIYOTA社のプレミアムラインの自動巻き“Cal.9039”を搭載。毎時2万8800振動で高い精度を持ちながら、薄型設計のため、ケースの厚みも9.5mmに抑えられた。
いずれも、ベゼルとケースは手間をかけ、別体で成型。ベゼル側面とケース正面にはポリッシュ仕上げ、ベゼル正面とケース側面にはヘアライン仕上げと、異なる仕上げを施すことで、薄型ながら立体的な質感を生み出した。存在感を高めている。
クラシックなドレスウォッチを想起させるスタイリングだが、アンティークのロンジンなどで見られるステップベゼルを彷彿とさせる立体的なベゼルにより、フィールドウオッチの雰囲気がプラスされている。ベゼルの表面をヘアライン仕上げにしている点もポイントだ。
ベルトの素材には手首にしっくりとフィットする柔らかいカーフレザーを採用。バックルはオリジナルのパーツが採用されており、浅草・浅草寺の雷門から着想を得たフォルムに仕上げられた。
見過ごされがちな細かいディテールにも、さりげなく意味を宿した丁寧な作りに、静かなこだわりが感じられる。
【KIWAME TOKYO ASAKUSA(キワメトウキョウアサクサ)とは】
創設者は30年以上にわたり時計業界に関わってきたウオッチディレクターの渡辺雅己氏。ラグジュアリーからカジュアルまで、様々なインポートブランドを日本に導入した経験をもち、時にはオリジナルウオッチの製作に携わるなど、様々な側面から時計業界の最前線を走ってきた人物である。
ブランド創設の原動力となったのは、日本展開をサポートしたマイクロブランド(小規模の独立系ブランド)の存在だった。
伝統を現代的に再解釈し、新たな価値を生み出している海外のマイクロブランドに感銘を受けた渡辺氏は、東京という洗練された都市の中にあって、伝統を守りつつ現代を受け入れてきた浅草に、ブランドの哲学と拠点を見出し、“KIWAME TOKYO ASAKUSA(キワメトウキョウアサクサ)”を創設することになる。
「浅草は、現代性を柔軟に取り入れながら、本物志向の職人文化や伝統が息づいている特別な場所です。浅草の文化風土は、私たちが考える、日本のマイクロブランドの姿にインスピレーションを与えてくれました」
「浅草が伝統を守りつつ現代を受け入れてきたように、伝統的と新しい価値観を絶妙なバランスで兼ね備えた時計が、日本のマイクロブランドが進むべき道だと私たちは考えました。目指したのは、本当の意味で“日本的”な浅草生まれの腕時計です。デザインについては、伝統と現代性が共存する浅草のように、クラシックでありつつ、ディテールや色使いで現代性やオリジナリティをさりげなく主張しています。
ただし、過剰な“和”の演出には頼りません。光と影、質感と精度、余白と均衡など、歴史と伝統に育まれた“構造美”で、日本的な美意識を表現しています。古き良きものと新しい価値観が、絶妙なバランスで共存している時計を目指しています。
また、“職人精神”を体現するのが、誠実な時計づくりです。組み立てはもちろんですが、ムーヴメントもそのまま搭載するのではなく、すべて浅草の自社工房で時計師が精度調整を行っています。小規模ブランドなので、どうしても製造数は限られてしまいますが、そこは妥協したくなかったので。日本製の誠実なお届けするために、ブランド全体で、丁寧なものづくりを貫いています」
【問い合わせ先】
KIWAME TOKYO ASAKUSA ショールーム
info@kiwametokyo.com
※メールにて問い合わせに対応
文◎Watch LIFE NEWS編集部
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