
今回はチューダーが展開するクロノグラフウオッチの第3世代として1976年に発表されたクロノタイム、その中でも人気の高い第2世代を取り上げる。正式名称はオイスターデイト オートマティック クロノタイムだ。
このクロノタイム自体は2005年頃に生産を終了するまで実に29年もの長い間生産が続けられたロングセラーだ。そのため大きく3度マイナーチェンジが施されている。第1世代はレファレンスが9から始まる94xx系で、その後90年頃には第2世代の791xx系に移行する。そして最終の第3世代は792xx系で95年頃に登場した。
今回取り上げた第2世代の魅力は第1世代から継承するケースだ、構造的に厚いバルジュー社(現ETA社)の自動巻きクロノグラフ、Cal.7750が搭載されたことからケース自体が厚くなり、日本ではそのケース形状が食べ物のかまぼこに見えることからカマボコケースの愛称で呼ばれるほど。ちなみに海外のコレクターたちの間ではこれを大きな塊“ビッグブロック”と呼ぶ。

また、これの後継となる第3世代に比べると若干実勢価格は高くなるが、リューズなどの一部のパーツはロレックスと同じものが採用されており、インダイアルの配置こそ違えども、4桁レファレンスのデイトナに雰囲気は近いという点においても魅力は大きいだろう。
この第2世代には、回転ベゼルタイプのRef.79170(最初の写真)。タキメーターの固定ベゼルは黒のプラスチックがRef. 79160、そしてメタルベゼルのRef. 79180と、第1世代と同様にベゼルの仕様違いで3種類がラインナップしている。
そして気になる実勢価格だが、もちろんコンディションや人気の文字盤仕様によっても幅はあるが、70万円〜110万円ぐらいで流通している。雰囲気はなかなかいいので、ぜひ実機を一度ご覧になってみてはいかがだろう。
