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【38mm径の小ぶりなブレスレット一体型ダイバーズ!】ポストヴィンテージ世代のチューダーにクローズアップ

アンティーク時計専門サイト「LowBEAT Marketplace」には、日々、提携する時計ショップの最新入荷情報が更新されている。
そのなかから編集部が注目するモデルの情報をお届けしよう。


チューダー
プリンス オイスターデイト クロノタイム

今回紹介するのは1981年に製造されたチューダーのプリンス オイスターデイト クロノタイムだ。

アンティークウオッチと呼ぶにはまだ新しい、ポストヴィンテージ世代の腕時計だが、この世代の時計ならではのデザインと作りが魅力的な1本だ。人によってはアンティークとも呼べない、中途半端な時代遅れの型落ち品と言う印象をもつこともあるだろう。

しかし、80~90年代にかけては、各メーカーが外装部品を中心とした製造技術を向上させた時期であり、アンティーク時計のような繊細さをもちつつも、現行時計に近い使用感を得られる時計も数多く存在する。今回紹介するクロノタイムは、まさにこうした時期に生まれ、アンティークとも現行品とも異なる魅力をもつモデルなのだ。

【写真の時計】チューダー プリンス オイスターデイト クロノタイム。Ref.9121/0。SS(38mm径)。自動巻き(Cal.ETA2784)。1981年製。53万8000円。取り扱い店/ジャックロード

【画像:回転ベゼルやブレスレット、ケースの状態を確認する(全6枚)

チューダーのプリンス オイスターデイトと言えば、ロレックスと共用のオイスターケースを採用し、スタイリングもデイトジャストに近いモデルをイメージする人が多いだろう。しかし、本個体は樽形のケースから伸びる凸形のラグに直接ブレスレットを取り付ける構造を採用しており、従来のプリンス オイスターデイトとは一線を画したブレスレット一体型のユニークなケースフォルムが最大の特徴だ。もちろん、リューズにはロレックスの王冠マークが、裏ブタには“ORIGINALOYSTER CASE BY ROLEX”の刻印が刻まれているため、ケース構造の信頼性も抜群だ。

同年代にはブレスレット一体型のラグジュアリースポーツウオッチも誕生したが、本モデルはブレスレットのコマの分割が大きく、武骨でスポーティな印象を与えるデザインに仕上げられている。ケースとブレスレットの各所には小キズや打痕が見受けられ、やや使用感のある状態だ。プラスチック風防にも小キズが確認できるものの、割れや亀裂などは見られない。各所のパッキン類の劣化も考慮されるため、非防水として扱うことを推奨する。

ムーヴメントには、精度や耐久性に定評のあるETA社のCal.2784を搭載しており、今後の整備についても安心できるだろう。また、特殊な機構や複雑な構造を採用していないという点も、時計を維持するうえでは嬉しいポイントだ。

回転ベゼル付きの本個体は50万円以上で取引されることが多いが、回転ベゼルのないモデルは20万円台から狙うことも可能だ。

70年代のスペースエイジデザインの延長線上にあるような近未来感のある造形と、ハード―ユースを想定したアンティーク譲りの堅牢な構造。それらを安定した品質で製造した技術など、ポストヴィンテージウオッチにはひと言では語り切れない魅力が数多く詰め込まれているのだ。

 

 

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文◎LowBEAT編集部/画像◎ジャックロード

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