
右はロレックスのオイスターパーペチュアル、左はゼニスのクロノメーターモデル
時刻を読み取るための目盛りのことを一般的には “インデックス”と呼ぶ。インデックスは、オーソドックスな1から12までのアラビア数字以外にも、ローマ数字やドット、そして棒状のバーなど代表的なものがいくつかあり、時分針の形状とともに視認性だけでなく、腕時計の個性を引き立てるデザイン的な要素としてもとても重要な意味をもつ。
そこで今回は、インデックスとして代表的なものの中から筆者が好きな“くさび(楔)形インデックス”について触れてみたい。
ご存じのように“楔”は木材や金属で作られたV字形あるいは三角形をした道具だ。つまり、くさび形インデックスとは先端に向かって徐々に尖っていく形状のものについてこう呼ぶ。
このくさび形インデックスだが、1940年代後半から60年代前半にとてもよく使われていたこともあって、他のインデックスに比べて古典的な印象がより強くなる。そのため現代の時計に取り入れてクラシックな雰囲気を打ち出すにはもってこいだ。
そして面白いのが、それに合わせる時分針のデザインもある程度限定されている点。上の写真を見るとわかるようにアルファ型(ロレックス)かドーフィン型(ゼニス)。つまりデザイン的なバランスを考えて先が鋭く尖った時分針を採用することがほとんどと言っていいだろう。
くさび形インデックスは、特に当時のロレックスやチューダーのオイスター系ベーシックモデルに多く採用されていて、しかも様々なスタイルのくさび形が存在する。もしアンティークのロレックスを狙っているのならこんなインデックスに注目してみてもおもしろいと思う。
なお、以下のリンクにロレックスの手巻きオイスターデイトの写真を掲載した。その中の黒文字盤2タイプはどちらも60年代でバーとくさび形タイプ。ぜひ見比べてみてもらいたい。
菊地 吉正 - KIKUCHI Yoshimasa

