Le Forban Securite Mer(ル・フォルバン・セキュリテ・メール)は、1969年にさかのぼる歴史を持つフランスの独立系マイクロウオッチブランド。
かつてフランス海軍のダイバーたちに愛用されていたこのブランドは、クォーツショックの影響により一度は姿を消すことになるが、50年後の2019年にジャン-セバスチャン・コストの手によって復活を遂げた。
復活を果たしたル・フォルバン・セキュリテ・メールは、フランス北西部・ブルターニュ地方の工房を拠点に組み立て、テスト、調整が行われている。
これまでに3本のダイバーズウオッチと1本のクロノグラフを発表しており、いずれも、オリジナルモデルのクラシカルな意匠を忠実に継承し、当時のフレンチネイビーダイバーズの世界観を色濃く残した時計となっている。
Le Forban Securite Mer(ル・フォルバン・セキュリテ・メール)
ブレストワーズ
1969年、ブランド初のダイバーズとして誕生した“ブレストワーズ”を現代に再解釈し、自らのルーツへの郷愁に満ちた回帰を果たしたモデル。
大型で視認性の高いアワーインデックスを配した文字盤は、オリジナルをハイライトするために再設計された。
38.4mmというコンパクトなケースサイズは、大きなサイズが主流となった現在のトレンドに逆行している。台形型のカレンダー窓やロリポップ秒針といった、当時のディテールを忠実に再現しつつ、逆回転防止ベゼルや高輝度の夜光を備えたインデックスや針など、ダイバーズとしての基本性能も抜かりない。
ケースサイズ は直径が38.4mmで厚さ12.75mm。316Lステンレススチールケースを採用し、ドーム型サファイアクリスタル風防、スクリューダウンクラウンを装備し、150m防水 を確保している。
ムーヴメントはミヨタの自動巻きキャリバー8215を搭載。文字盤カラーは2色展開で、シリコンダイバーベルトが付属し、販売価格は付加価値税込で490ユーロ(日本円で約8万円)だ。
【画像】小振りな38.4mm、“ブレストワーズ”を別アングルで見る
Le Forban Securite Mer(ル・フォルバン・セキュリテ・メール)
ロシュレーズ
次に紹介するロシュレーズは、60年代と70年代の時計からデザインのインスピレーションを得たインナーベゼルを採用したスーパーコンプレッションケース仕様の潜水時計だ。
タートルスタイルのケースは70年代の丸みを帯びた形状をベースとし、回転式インナーベゼルは60年代の“スーパーコンプレッサー”ダイバーズウオッチから着想を得ている。
ヴィンテージインスパイアドインデックスを配したサンバーストダイアルは、ノンデイト仕様にすることでバランスの取れた外観が与えられている。
インナーベゼルは金属にプレス加工したインデックスが特徴で、内転ベゼルのマットブラックと明るいサンバーストダイアルとのコントラストが魅力的だ。
3時位置のリューズは標準的な時間設定、2時位置のリューズはインナーベゼルの操作に使用される。
ケースは316Lステンレススチールケース製で、サイズ は直径39mmで厚さ11.4mm。ドーム型サファイアクリスタル風防、スクリューダウンクラウンを装備し、150m防水を備える。
ムーヴメントはミヨタのハイビート自動巻きキャリバー、9039を搭載。3色展開で、販売価格は付加価値税込で シリコンストラップは740ユーロ(日本円で約12万1000円)、スチールブレスレットは790ユーロ(日本円で約13万円)だ。
【画像】60年代の時計を再現、“ロシュレーズ”を別アングルで見る
》Le Forban Securite Mer(ル・フォルバン・セキュリテ・メール)
公式サイト
https://leforbansecuritemer.com/en/
文◎William Hunnicutt
時計ブランド、アクセサリーブランドの輸入代理店を務めるスフィアブランディング代表。インポーターとして独自のセレクトで、ハマる人にはハマるプロダクトを日本に展開するほか、音楽をテーマにしたアパレルブランド、STEREO8のプロデューサーも務める。家ではネコのゴハン担当でもある。
https://www.instagram.com/spherebranding/
【そのほかのニュースもチェック!】
■大人気のターコイズなど4機種【小ぶりな37mm、夏の新作フィールドウオッチ】バルチック、“エルメティックサマー”に注目