Nalla Neram(ナッラ・ネーラム) は、日本未上陸のインドの独立系マイクロブランドで、創業者のクリシュナマニ・ラーマン の“日常の選択が人生において、非凡な転換点となり得る”という信念のもとに設立された。
ブランド名の“Nalla(ナッラ)”は南インドのタミル語で“良い”、“Neram(ネーラム)”は“時・時刻”を意味し、“Nalla Neram(良い時間)”という言葉自体が、ブランドの哲学を体現している。
ナッラ・ネーラムの時計は品質にこだわってスイスで製造されており、機械についてもスイス製の自動巻きムーヴメントを搭載している。このスイスメイドの信頼性と品質は大きな魅力なのだが、インド発祥ブランドとしての真髄を宿しているのは、色彩やデザインだ。
時計のデザインにアクセントカラーのオレンジや、インドのモチーフをさりげなく取り入れており、チャクラに着想を得たリューズなど、伝統と革新を物語るディテールが随所に散りばめられている。
現在はファーストコレクションである、カーラム・ミニッツ・タイマーのみがラインナップされているが、インドの文化的背景と現代的なクラフツマンシップを融合させた仕上がりが、ほかにはない魅力を感じさせる。
ナッラ・ネーラムによると、カーラム・ミニッツ・タイマーは野心、粘り強さ、卓越性の象徴であり、この時計は、単なる時間を測る道具を超えた、“人生の伴侶”となることを目指して製作されているそうだ。
【画像】型違いで全4機種、本格クロノグラフ“カーラム・ミニッツ・タイマー”のデザインを見比べる
Nalla Neram(ナッラ・ネーラム)
カーラム・ミニッツ・タイマー
カーラム・ミニッツ・タイマー は、テクスチャとアクセント、そして職人技が絶妙に融合したスポーツクロノグラフウオッチだ。
文字盤には機能性とエレガントさを兼ね備えたマットグレイン仕上げが施され、インドを象徴する鮮やかなオレンジ(サフラン色)の数字とクロノグラフ針がアクセントを加えている。
特筆すべきは、精密加工されたギアを思わせる多面構造のリューズであり、その先端にはインド哲学で最も象徴的なシンボルのひとつ、サンスクリット語で“車輪”や“回る”を意味する“チャクラ”が刻まれている。
このチャクラは、スモールセコンドの役割として文字盤の9時位置にも配置されており、インドの文化とブランドの細部へのこだわりを象徴している。
クロノグラフ機能としては、外周リング2本とオレンジ色のクロノグラフ針を用いて分計測が可能。1分ごとにアラビア数字が表示されており、1〜60のすべての数字が白で示される中、3の倍数だけがオレンジで表示されている。
この配色は、かつてインドで“トランク・コール(長距離電話)”の制限時間が3分間であった時代を現在に再解釈したデザインだ。3時位置のサブダイアルは30分計、6時位置は12時間計となっており、経過時間を一目で把握できる。
スクエア型のプッシャーボタンや大型のリューズを操作すると、その滑らかな機能性を直感的に感じ取ることができるモデルとなっている。
ケースは316Lステンレススチール製で、サイズは39mm、厚さは12.75mm 。ドーム型のサファイアクリスタル風防を採用し、防水機能は100mを備える。
ムーブメントはスイスのラ・ジュー・ペレ製で、自動巻きのCal.L112を搭載。ブレスレットはクイックリリース機能付きのメッシュタイプに加え、ブラックまたはグレー&オレンジのラバーベルト2本が付属している。
全4色展開で各54本のリミテッドエディションとなっており、販売価格は文字盤色によって異なる。2025年8月現在、税別 で約80万4100円〜83万7600円となっている。
【画像9枚】全4機種、インド発の本格クロノグラフ“カーラム・ミニッツ・タイマー”を別アングルで見る
》Nalla Neram(ナッラ・ネーラム)
公式サイト
https://nallaneram.com/
文◎William Hunnicutt
時計ブランド、アクセサリーブランドの輸入代理店を務めるスフィアブランディング代表。インポーターとして独自のセレクトで、ハマる人にはハマるプロダクトを日本に展開するほか、音楽をテーマにしたアパレルブランド、STEREO8のプロデューサーも務める。家ではネコのゴハン担当でもある。
https://www.instagram.com/spherebranding/
【そのほかのニュースもチェック!】
■【カシオ“G-SHOCK”新作】GM-5600から“八村塁選手”コラボモデル第5弾、ブラック×レッドのデザインに注目