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【厚さ8mmを切る18金製のケースに自動巻きムーヴメントを搭載!】主張が控えめながらも気品の漂うヴァシュロン・コンスタンタン

アンティーク時計専門サイト「LowBEAT Marketplace」には、日々、提携する時計ショップの最新入荷情報が更新されている。
そのなかから編集部が注目するモデルの情報をお届けしよう。


ヴァシュロン・コンスタンタン
エクストラフラット

今回紹介するのは、1970年代に製造されたヴァシュロン・コンスタンタンのエクストラフラットだ。
18金イエローゴールド製の約7mm厚のスリムなケースに、2針+デイト表示という、無駄を削ぎ落としたシンプルなフェイスデザインが非常に魅力的なドレスウオッチとして仕上げられている。必要最低限の要素のみで構成されたその佇まいは、時間に追われることのない優雅なひと時を過ごす貴族にこそふさわしいと言わんばかりのエレガントさを備えている。

そんな同社のドレスウオッチの中では珍しく、本モデルはねじ込み式の裏ブタを採用しており、実用性の面でも申し分ないだろう。とはいえ、華奢な時計であることに変わりはないため、強い衝撃や湿気、水気には十分に気を配って使用することを推奨したい。

【写真の時計】ヴァシュロン・コンスタンタン。Ref.7592Q/2。K18YG(33mm径)。自動巻き(Cal.K1121)。1970年代製。89万8000円。取り扱い店/米田屋

【画像:ねじ込み式の裏ブタや薄型ムーヴメントの状態を見る(全6枚)

ムーヴメントには、ジャガー・ルクルトのCal.920をベースとした薄型自動巻きのCal.K1121を搭載。ムーヴメントを薄型化する手法としては、現在では分針を司る2番車をオフセットさせる方式が多く用いられているが、Cal.K1121では通常どおり2番車を中心に据えた輪列を採用している。これは、針合わせ時の針ズレや、置き周り(歯車の遊びや摩擦車の滑りによって針が動かなくなる状態)を防ぐ意図があると考えられる。加えて、秒針を廃した2針で問題ないという点も、この輪列の採用に踏み切った要因であると考えられる。

また、自動巻きローターを細い芯にクリップで固定する構造も、本ムーヴメントならではの特徴である。この細い芯は回転抵抗を減らし、巻き上げ効率を向上させる一方で、衝撃に弱くなるという側面を持つ。そこで強度を確保するため、ローター側に設けられた輪状のレールを、地板外周に配置された4か所のルビー製ローラーで支持し、荷重を分散させるというユニークな設計が採用されている。

さらに、ローターの縁には比重の大きい21金を使用し、巻き上げ効率を高める工夫も見て取れる点は、さすが雲上ブランドといったところだ。

近年では金価格の高騰に伴い、ケースに金を使用したアンティーク時計が地金として潰されてしまうケースも少なくない。本個体に関しては、それ以上の価値を有しているため過度に心配する必要はないものの、現状では有名ブランドの時計ですら潰されてしまう例が見受けられる。一人の愛好家として、魅力的な金無垢のアンティーク時計が次々と姿を消していく現状には、やはり一抹の寂しさを覚えてしまう。

ブランドネームや金の重さだけでなく、機械的な歴史と魅力を凝縮した自動巻きの名機を搭載するヴァシュロン・コンスタンタンのエクストラフラットに注目だ。

 

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文◎LowBEAT編集部/画像◎米田屋

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