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【諏訪精工舎製の自動巻きハイビート機を搭載】56系キングセイコーの最終期型は端正な顔立ちと36mm径のサイズ感が最高!

1968年に製造が開始された自動巻きムーヴメント搭載の第二精工舎製56系キングセイコー、通称“56KS”。その1975年製の個体を取り上げる。ちなみにキングセイコー自体は1976年の製品カタログからは掲載されていないため、75年製のこの個体が最終ということになる。

56KSとは自動巻きモデルとしてはキングセイコー初となるハイビートモデル。ムーヴメントは諏訪精工舎が手掛けており、ロードマチックのCal.5601/5605/5606をベースに、毎時2万8800振動へとハイビート化したデイデイト機能付きのCal.5625を搭載する。比較的薄型のムーヴメントでありながら部品点数が少なく、合理的な設計が特徴だ。

なお、当時2社存在した諏訪精工舎と第二精工舎の関係性について、ご存じのない方は以前に書いた「【使われた形跡がない?】諏訪精工舎の勤続記念として贈られた69年製キングセイコーにみる複雑な製品ラインナップ」(記事はこちら)を参照していただきたい。

56KSは、初期型モデルでは、裏ブタがミドルケースと一体化したワンピース構造のケースだった。それが途中からは裏ブタがネジ込み式に変更されるなどメンテナンス性も向上。加えてこの個体のように最後期型では防水性能を向上させるためか、ガラス風防周りの構造もG構造と呼ばれる方式に変更されるなどかなり現代的な作りとなっている。なお、リューズトップや裏ブタにあったKSマークの刻印は最後期型から無くなっている点も特徴だ。

さて、今回取り上げた56KSの魅力はやっぱり小ぶりなサイズ感と端正な顔立ちに尽きる。角が立ったケースは36mm径。ほのかに焼けたシルバーダイアルにアプライドですっと伸びた細みのバーインデックス、そしてシャープな時分針と、当時のセイコースタイルを楽しめる飽きのこないデザインはやっぱり魅力的ではないか。

【画像】56KSの細部の写真をチェック!(5枚)

時計:キングセイコー(56KS)
Ref.5626-8001。SS(36mm径)。自動巻き(Cal.5626)。1975年製。12万1000円
協力◎JAPAN VINTAGE WATCH SHOP
https://lowbeat.jp/jvw-shop/year/1970/lb-260030/

菊地 吉正 - KIKUCHI Yoshimasa

時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE(アウトライン)」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。
2019年から毎週日曜の朝「総編・菊地吉正のロレックス通信」をYahooニュースに連載中!

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