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【数万円で買える国産ヴィンテージ時計⑧】横置きバー、クロスライン、漢字表示とレトロポップな雰囲気漂うセイコーの68年製ロードマチック

第8回は、1968年から諏訪精工舎で生産が開始されたロードマチックを取り上げる。実のところ筆者が中学校に入学したお祝いとして両親から贈られたのも70年代に流行した多面カットガラス風防のロードマチックだった。もちろん現在も所有しており、ちゃんと動いていて普通に使える。

このロードマチックだが、日付け、曜日表示のカレンダー機能や、薄型の防水ケース、秒針規正装置や巻き上げ効率と携帯精度に優れた自動巻きムーヴメントなど実用機能を集約し、当時のビジネスマンをターゲットにして開発されたコレクションだ。

そのためベーシックなデザインが主流かと思いきや、意外にもラインナップには個性的なデザインもけっこう揃う。今回ここに取り上げたデイデイトもそんな個性派のひとつだ。

真っ先に目に飛び込んでくるのが鮮やかなブルー文字盤とアプライドのバーが横向きに配置されるという不思議なインデックス。加えて文字盤のクロスラインに漢字の曜日表示など、昭和らしいレトロでユニークなデザインが独特の雰囲気を放つ。

しかも、通常ならば12時位置に配置するのが一般的な「SEIKO」ロゴを、デイデイト表示とシンメトリーになるように9時位置にモデル名と一緒に配置している。つまり文字盤の構成要素をデザイン的に横方向に配置することで、逆に横置きバーインデックスのユニークさをより際立たせている感じに見えて実におもしろい。

本個体はケースも特筆すべき点のひとつに挙げられる。裏ブタのないワンピースケースを採用しているため、手首に接するケース裏部分に開口部が存在しない。その点で汗をかいたとしても多少は安心して着用できる点は古い個体であればこその魅力といえよう。

昭和のレトロ感を凝縮したようなユニークなデザインのロードマチック。ファッションのアイコンとして楽しめるに違いない。

【画像】細部の写真をチェック(6枚)

セイコー ロードマチック デイデイト。Ref.5606-7010。SS(37mm径)。自動巻き(Cal.5606)。1968年製。9万9000円
協力◎JAPAN VINTAGE WATCH SHOP
https://lowbeat.jp/jvw-shop/year/1970/lb-260045/

菊地 吉正 - KIKUCHI Yoshimasa

時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE(アウトライン)」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。
2019年から毎週日曜の朝「総編・菊地吉正のロレックス通信」をYahooニュースに連載中!

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