芸能人の愛用時計

宇梶 剛士-男の肖像時計の選択(パワーウオッチNo.102)

セイコー ガランテのほか、ジッポーやメガネもストーンズモデルを愛用している。「僕が生まれた1962年はストーンズが結成された年でもあるんです。自分と同じ年だからこだわっているというのもありますね」

 

 宇梶さん愛用の時計は、セイコー ガランテのローリング・ストーンズ結成50周年記念モデルだ。時計だけでなくジッポーやアイウエアなど、小物はストーンズでまとめられている。

 「もちろんストーンズは好きなんですが、ストーンズ好きか嫌いかって聞かれて嫌いだって答える人は少ないでしょ? 僕もすごいマニアってわけじゃなくて普通にファンだって程度です。ロックは中学生のころから好きで、当時はバンドを組んでディープ・パープルやエアロスミスのコピーをしてましたね」

 この時計は数年前に空港の免税店で見つけたのだという。

 「見つけたときはすぐに自宅に電話して、妻にストーンズの時計あるけど買っていいか? って聞きましたね。ちゃんとした時計は持ってなかったし買うことにしたんですが、会計の段になったら0の数が思っていたより多くて(笑)。今さらいらないとも言えないので買いましたけど、焦りましたね」

 初めて手に入れた時計は叔母さんにプレゼントされたオリエントのデジタル時計。20代半ばのときには、かなり奮発してアンティークのロレックスを買ったこともあった。

 「吉祥寺のパルコでたまたま見かけたんですが、当時で20万円くらいでしたね。特に時計に興味があったわけじゃなかったんですが、ロレックスって名前は高校の同級生が持っていたから知ってたんですよ。そいつはロレックスをお父さんから受け継いで使ってるって聞いて、そうやって代々受け継ぐくらい価値があるものなんだってイメージが残ってたんです。食えないときには事務所の社長に前借りのカタに預かってもらったり思い出深い時計でしたね。でも、あるとき芝居のことで悩んでいる後輩と飲んでいるときに、じゃあおまえこれ使って頑張れ!ってあげちゃったんです」

 若いころは劇団の先輩たちが交わす高尚な演劇論に入っていけず、そのコンプレックスから哲学書や芸術書を夢中で読み漁った。いまでも暇な時間はゆっくり読書して過ごすことが多い。

 「演劇は学問と一緒だと思っているんです。もちろん理論武装するだけではダメで、その理論を肉体と結びつける回路が必要ですけどね。同じ舞台でも同じことの反復にならないようにっていうことは心がけています。時間というのは大河のようなもので、自分はそこに抗うことはできないですよね。だからこそうまく流れに身を任せることが大事だと思っています」

 

宇梶 剛士(俳優
TAKASHI UKAJI 1962年8月15日、東京都生まれ。NHK大河ドラマ『新撰組!』『平清盛』や映画『お父さんのバックドロップ』など、多くの映像作品で活躍する一方で、自ら主催する劇団PATHOS PACKでの舞台公演も好評を得ている。高校時代は暴走族の総長だったという強面な経歴があるが、シャイでひょうきんな人柄とのギャップが受けており、バラエティー番組などにも多く出演している。

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