【ロレックスROLEX】通信 No.005ご存じでした か぀お実勢䟡栌30䞇円だった 5桁GMTマスタヌII前線

 前回のロレックス通信 No.004では、今幎のマむナヌチェンゞによっお生産終了ずなっおしたったGMTマスタヌIIの黒青ツヌトンRef.116710LNず黒の単色Ref.116710BLNRの乱高䞋ぶりに぀いお曞かせおいただいたが、今回は同じく旧GMTマスタヌIIで、さらにひず぀前の型番ずなる、5桁数字のRef.16710に泚目しおみたいず思う。

 たずはこの旧型のRef.16710が新品で流通しおいた圓時の状況に぀いお觊れおおきたい。

 この型番が登堎したのは1988幎のこず、1955幎の誕生から第4䞖代目ずしお、3100系ムヌノメント珟圚も゚クスプロヌラヌ I やサブマリヌナデむトに䜿われおいるが搭茉された。そしお、この型番からもずもずあったベれルの青赀ツヌトンタむプに加えお黒赀ツヌトン、黒の単色ず、ベれルの色違いで3皮類が展開されるようになったのである。2007幎に倖装面のフルモデルチンゞが実斜され、それによっお2006幎で生産終了を迎えるたで、実に玄18幎間も生産が続けられた。

 筆者が総線集長を務める高玚腕時蚈の専門雑誌「POWER Watchパワヌりオッチ」が創刊したのが2001幎の11月。その創刊号に掲茉されおいるRef.16710の新品実勢䟡栌は、圓時の囜内定䟡57侇7500円に察しおツヌトンベれルが31䞇円台、黒の単色ベれルが玄33䞇円だった。珟圚の実勢䟡栌からするずずんでもない安さだったこずがおわかりいただけるだろう。

衚は2002幎からの6幎間に぀いお、黒の単色ベれルタむプの実勢䟡栌をたずめたものである。圓時の囜内定䟡57侇7500円に察しお4割以䞊も安く買えたのだった

 なぜこのような䜎い実勢䟡栌だったのか。答えは単玔で、小誌が創刊した2000幎代初期のGMTマスタヌIIは、たったくもっお人気がなかったからである。

 圓時ロレックスのスポヌツモデルに察しお日本のナヌザヌは、どちらかずいうず質実さを求める傟向にあった。そのため青ず赀の2色を採甚したタむプは、シンボルカラヌずいえども掟手に感じたのだろう、䞍人気だったのだ。

 ちなみに同時期に人気だった次の3モデルの実勢䟡栌はどうかずいうず、デむトナが玄116䞇円定䟡80侇8500円、゚クスプロヌラヌ Iは玄41䞇円定䟡43侇8900円、そしおサブマリヌナデむトは玄39䞇円定䟡51侇2400円。぀たりGMTマスタヌIIは、䟡栌、機胜ず䞋䜍にあたる゚クスプロヌラヌ I やサブマリヌナデむトよりも安かった。それほど需芁がなく売れなかったずいうこずになる。

 加えおもうひず぀、同じRef.16710のなかでも黒の単色ベれルに人気が集䞭、そのためツヌトンベれルは黒の単色よりも安く買えた。

このRef.16710から同じレファレンス番号で3皮類の展開ずなった。SS40mm埄。自動巻きCal.3185。珟圚の䞭叀䟡栌盞堎は幎匏やコンディションによっおバラバラだが、だいたい110䞇以䞊。生産終了間近で未䜿甚品に近いレベルだず青赀で400䞇円

 しかしそれが、2007幎に珟圚のデザむンにフルモデルチェンゞされるず、その状況は䞀倉する。ラむンナップからツヌトンベれルが姿を消し、黒の単色ベれルだけの展開ずなっおしたったからだ。

 そのため珟行にはないカラヌずいうこずから芋盎され、泚目床が増したのである。そしお、い぀のたにか黒ベれルずツヌトンベれルずの人気ず䞭叀垂堎䟡栌の関係が逆転する。

 そしお2013幎に黒青ずいう新しい配色のツヌトンが登堎するず、ツヌトンタむプの人気はさらに加速。それに拍車をかけたのが、2018幎の新䜜ずしおシンボルカラヌである埀幎の青赀ベれルが埩掻したこずだ。玄11幎ぶりの登堎ずあっお倧いに泚目され、最初に日本で販売されたずきの実勢䟡栌が定䟡の倍以䞊する玄200䞇円にたで跳ね䞊がったのである。結果、それに匕っ匵られるように、Ref.16710の青赀ベれルも急䞊昇。いたや䞭叀であっおも100䞇円を優に超える䟡栌ずなっおしたった。

 なお、珟行デザむンにモデルチェンゞされた際、最初は黒の単色ベれルのみの展開だったず述べたが、その理由は、前述したツヌトンベれルの人気の䜎さが原因ではない。珟行タむプからベれルにセラミックが䜿われ、か぀その1枚のセラミック玠材で2色を衚珟する倚色成圢にロレックスがこだわったため、圓初は技術的に困難だったからだ。そしおロレックスは、5幎の開発期間を経お技術面の問題を克服。その最初のモデルずしお黒青ツヌトンを2013幎にリリヌスしたのだった。

 さお次回は、5桁レファレンスのこのGMTマスタヌIIを、実際に賌入する堎合のポむントず泚意点に぀いお玹介する。

文◎菊地吉正線集郚写真◎笠井修

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菊地 吉正 – KIKUCHI Yoshimasa

時蚈専門誌「パワヌりオッチ」を筆頭に「ロヌビヌト」、「タむムギア」などの時蚈雑誌を次々に生み出す。珟圚、発行人兌総線集長ずしお刊行数は幎間20冊以䞊にのがる。たた、近幎では、業界初の時蚈専門のクラりドファンディングサむト「WATCH Makers」を開蚭。さらには、アンティヌクりオッチのテむストを再珟した自身の時蚈ブランド「OUTLINEアりトラむン」のクリ゚むティブディレクタヌずしおオリゞナル時蚈の䌁画・監修も手がける。

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