【ロレックス】通信 No.042|サブマリーナの日付表示なしが、時計通ほど支持が高いのはなぜ?

 今後近い将来にモデルチェンジされると思われる、3100系ムーヴメント(ロレックスでは現在最新の3200系に順次移行中)を搭載するモデルの中から、最初にサブマリーナデイトについて3回にわたって取り上げてきたが、今回はその最終回としてサブマリーナでも日付表示のないタイプについて解説したいと思う。

 ちなみに、日付表示がないこのサブマリーナのことを、編集部内では便宜上サブマリーナノンデイトを略してノンデイト(サブマリーナデイトはサブデイト)と呼んでいる。そこでここでもノンデイト名を使わせていただく。なお、ノンデイトはステンレススチールタイプのRef.114060だけで、サブデイトのようにイエローゴールドとステンレスのコンビやフルゴールドモデルといった素材違いのバリエーションは存在しない。

 さて、現行のノンデイトがリリースされたのは2012年のこと、今年で8年目となる。現在の国内定価は税込み83万2700円、一方のサブデイト(Ref.116610LN)は94万3800円だ。つまりその価格差は11万1100円となる。

 かつての旧型はクロノメーター認定を受けてないムーヴメントだった時期もあったりと性能的にもサブデイトと若干の差はあったのだが、現行になってからは、公表されているスペックを見る限り、両者の違いは日付表示がないこと、つまりムーヴメントがカレンダー機構を持たないCal.3130(サブデイトはCal.3135)を搭載している点だけで性能的にはほとんど変わらない。

右がサブマリーナデイトで左がデイト表示のないサブマリーナノンデイト。確かに日付けがないぶんスッキリしていてデザイン的には整っている印象だ

 実勢価格で比較するとノンデイトは現在110万円前後とサブデイトとの差は15万円前後。実用性から考えれば、日付表示はないよりあったほうが良いに決まっているが、数字的に見てしまうと、どっちにしようかと迷ってしまうことも否めない。

 しかし、あえてこのノンデイトを指名買いする人も少なくないらしい。その理由は、サブデイトにある日付けとそれを2.5倍に拡大表示するサイクロップレンズの存在だ。つまりそれがサブマリーナ本来のスタイルを壊してしまっているというのだ。

 1953年に誕生したサブマリーナだが、そもそも最初はデイト表示が装備されていなかった。派生モデルとしてサブデイトが登場したのは1966年のRef.1680からで、それから併売されるようになったのである。そんなこともあってノンデイトが本来のサブマリーナだとして、日付けのないスタイルにこだわるユーザーが意外に多いのである。

 しかしながらサブマリーナと言えば、現在人気なのは圧倒的にサブデイト。人気を優先するのか、それとも予算と雰囲気をとるのか、安い買い物ではないだけに、どっちにしようか悩む人は相当数いるというのも何となく頷ける。ただ、いずれにせよそれも楽しみのひとつであることは言うまでもないのだが。

菊地 吉正 – KIKUCHI Yoshimasa

時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE(アウトライン)」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。

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