【ロレックス】通信 No.049|モデルチェンジ候補・第4弾|新型コロナ禍の影響をほとんど受けなかった「ミルガウス」の微妙な値動き(後編)

 前編では歴史面についておさらいしたが、今回はその後編として購入の際のポイントについて解説したいと思う。

 前編でも触れたが、当初は、ロレックスのコーポレートカラーであるグリーンがかったサファイアクリスタル風防に黒文字盤を採用した116400GVと、通常のサファイアクリスタル風防に黒・白それぞれの文字盤を有した116400の全3種がラインナップしていた。しかし現在は後者の黒と白文字盤は廃番となり、代わりにグリーンサファイアクリスタル風防タイプにZブルーと称される新色文字盤が2014年から加わった、現在はこの2種類のみで、ほかにゴールドとのコンビやフルゴールドといったバリエーションは存在しない。

文字盤の色に加えてインデックスの夜光の色にも一部に仕様の違いがある

 現行の黒文字盤とZブルー文字盤だが、違いは文字盤のカラーに加えて、インデックスのクロマライト夜光の仕様が若干違う。Zブルーはすべて同色なのに対して黒文字盤は3・6・9時位置だけにオレンジが使われており、さりげないアクセントが加えられているのだ。

 さてこのミルガウス、ほかのステンレス(SS)の3針スポーツ系モデルとケースの仕上げが違っているのをご存じだろうか。ほかの3針スポーツ系は、基本サテン仕上げでケースサイドだけがポリッシュ(鏡面)なのに対して、ミルガウスはすべてポリッシュ仕上げなのである。そのためほかとは雰囲気が若干異なる。この点は写真ではなかなか伝わらないため、購入を考えている人は覚えておくといいだろう。

 それともうひとつ。耐磁能力を高めるために、内部を磁気シールドケースで覆っていることからケース厚は13mmとサブマリーナデイトよりも厚くて、しかも重い。この点も含めて実際に着けて見ることをオススメする。

ミルガウスの実勢価格の推移(ウオッチライフニュース「週間ロレックス相場」より)

 さて、実勢価格の推移を表したグラフを見てもらいたい。スポーツ系が最高値となった2019年6月に、ミルガウスも最高値を付けたが、その後は同じように下落した。しかし、9月になってほかのスポーツ系は再び上昇に転じたものの、ミルガウスは9月の底値のまま最近まであまり大きな変動もせずに推移している。

 しかも見出しに書いたとおり、今回の新型コロナウイルスの影響によりスポーツ系の実勢価格は軒並み乱高下したなかで、このミルガウスだけはほとんど影響が出なかったのである。つまり裏を返せば、それだけ注目度が低かったということになるのだろう。

 ただ、新型コロナによる下落から上昇に転じたほかのスポーツ系に引っ張られるように、最近上昇傾向にあるのが気になるところだ。現在の実勢価格は国内定価87万6700円に対して100万円前後(Zブルーのほうが若干高めか)。いまなら100万円を切る価格でもあるようなのでチェックしてみてはいかがだろう。

菊地 吉正 – KIKUCHI Yoshimasa

時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE(アウトライン)」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。

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