レビュー記事 国産時計

【話題の国産ウオッチを本音レビュー|Vol.4】シチズン アテッサ アクトライン 限定モデル

 高品質な外装をまとい、ドレッシーでありつつカジュアルなテイストも加味した高級スポーツウオッチは、時計界でも大きなトレンドのひとつとなっており、ここ数年は安定した人気を集めている。ただ難点はその価格だ。ステイタスが高いブランドが手掛けているモデルが多いこともあって、その品質と価格は正比例し、しかも人気ゆえの品薄も手伝って市場価格は高騰する一方。時計ファンとしても、おいそれとは手が出しにくいものになっているのも事実だ。

 そんな事情を受けてか最近ちょっと目立ってきているのが、10~30万円台の比較的手が届きやすいプライスゾーンに抑えつつ、ラグジュアリースポーツ的なテイストをうまく取り入れたモデルだ。この価格帯だとさすがにフルゴールドのケースなどは使えないが、セラミックやカーボンなどの高級感ある素材を組み合わせることでトレンド感を醸し出し、しかもデザインはスポーティブかつスタイリッシュな方向で仕上げている。手が届きやすい価格もあって日常使いには最適で、実用時計としての完成度が高いモデルが多い。シチズン アテッサからリリースされている、このブラック×ピンクゴールドのコンビモデルもその系統に入る1本だと言えよう。

 

シチズン アテッサ アクトライン 限定モデル

■Ref.CB0215-77E。スーパーチタニウム(42.5mm径、10.1mm厚、デュラテクトピンク・デュラテクトDLC)。10気圧防水。クォーツ(Cal.H145、光発電エコ・ドライブ)。11万円

 

 まず外装を見ていこう。ブラックとゴールドのカラーリングは、高級スポーツウオッチとしては人気のコンビネーションで、艶やかさと渋さを兼ね備えており年齢層を選ばずに使えるだろう。“ビジネススタイルの多様化を背景に、アクティブに働く男性ビジネスマンに向けて、スーツスタイルでもカジュアルでもマッチする”というこのモデルが掲げるコンセプトにぴったりマッチしており、オンタイムでもオフタイムでも活躍してくれそうだ。素材はチタンが使われているが、チタニウム材自体を組成からオーダーメイドし、さらにチタニウム用研磨砥石や研磨時の発熱を抑えるワックスもシチズンで独自開発しているという念の入りようだ。

 さらにチタンを上質に仕上げるため、その表面にシチズン独自のデュラテクト加工が施されている。数あるデュラテクトの内、このモデルに用いているデュラテクトDLCとデュラテクトピンクは非常に優れた表面硬化技術で、表面コーティングにより時計の美しさを保つというもの。これによりゴールドはもちろんステンレススチールなどと比べても、はるかに高い表面硬度を生み出し、スリ傷にも強いという特性がある。ゴールドウオッチはどうしても傷がつきやすく、そのために実用時計としてガンガン使うのは躊躇してしまうというケースが多いが、スポーツウオッチとして考えればそれでは本末転倒だ。少々ハードに扱ってもビクともしない本機なら、外装の劣化が気になることも少ないだろう。

 ケースは直径42.5mmとやや大振りだが、特筆すべきは10.1mmに抑えられた厚み。スポーツウオッチというと一般的にボリュームがあるモデルが主流で、特に厚みを強調したモデルが多くてゴツくなりがちだ。反面、本作はかなり薄い仕上がりで、スーツやジャケットの袖口でもスマートに納まってくれるのでビジネスシーンでも使いやすいし、嫌味な雰囲気も感じさせない。ブレスレットとラグは高さがきっちりと揃えられたフルフローラインになっていることもあって、見た目がシャープなのに腕へのフィット感は上々だ。
 文字盤はシンプルな3針デイト表示付きだが、インデックスがアップライトされているので立体感を感じさせる。ベゼルのワールドタイム都市名表記も“できるビジネスマン”といった趣きで雰囲気は良い。全体にかなりシャープかつスマートなスタイリングで、こうしたルックスの時計を探していた人は多いのではないだろうか。

 ムーヴメントはシチズン自慢の光発電システム、エコ・ドライブを搭載。もちろん標準電波も受信するので、定期的な電池交換も時刻合わせの手間も必要がない。世界26タイムゾーン対応のワールドタイマーであるほか、永久カレンダーやサマータイムにも対応しているので、海外出張の多いビジネスマンにも大きく役立ってくれるだろう。機能的にも実用時計としては申し分ない。
 税込で11万円という価格も、外装の作り込みレベルの高さや機能の充実ぶりを考えれば、まずリーズナブルだと言えるだろう。ケースが傷などに対する耐久性が高く、ほぼメンテナンスフリーで使えることを考えると、オーバーホールなどのランニングコストも長期的に考えると負担が少なくて済む。そうした意味でもかなりお買い得なモデルと言える。ちなみにこのモデルはシルバーモデルなどの色違いも存在するが、ブラック×ピンクゴールドモデルだけは世界1700本の限定で、プレミアム感が高い点にも注目したい。

 

構成◎堀内大輔(編集部)/文◎巽 英俊/写真◎編集部

 

【問い合わせ先】
シチズンお客様時計相談室 TEL.0120-78-4807
https://citizen.jp

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