【3300年前の松の木を文字盤に採用】ノルウェーの文化を時計で表現する新鋭、“Straum(ストラム)”に注目

 “Straum(ストラム)”は、ラース・ロックス・ファースタッドとオイスタイン・ヘラ・ハスビーによってノルウェーで設立された日本未上陸の独立系の時計ブランド。構想から5年間の設計、開発期間を経て、2021年8月に初のコレクションを発表し、時計好きから注目を集めている。

》ヴァイキング時代のノルウェーに思いを馳せる独創的なウオッチメイキング


 ストラムの時計は、探検家や冒険家が使用する実用時計をモチーフにしつつ、そのデザインや素材の選択で、ノルウェーの豊かな歴史と自然からインスパイアされた独創的ななアプローチを実現。


 ラッカーを重ねることでノルウェーの湖の波紋、氷河、海底を文字盤で表現したオパーヴ、ノルウェーのラスカルタフ沼から抽出した3300年前の松の木を文字盤に採用したラスカルタフなど、どのコレクションも、ほかのブランドにはない独創的で魅力的なブランドストーリーを語っている。


 残念ながら47本の限定製造であったラスカルは完売となっており、現在はオパーヴのみの展開だが、北欧のスピリットを強く感じさせる独創的で洗練されたコレクションは、時代を超えて愛される時計に仕上げられている。日本円で10万円台前半という手の届く価格も大きな魅力と言えるだろう。


Straum(ストラム)
ラスタルカルフ


 ラスカルタフの文字盤には魅力的な誕生ストーリーが存在する。素材となったのは、沼地から引き上げられた松の木。現在から3300年前に曲がりくねった松の木が枯れ、後にノルウェーと呼ばれるようになるラスタルカルフの平原の沼地に落ちた。


 その後、2400年の歳月が流れ、ノルウェーとデンマークのバイキングが同じ場所で戦いを繰り広げた。この戦いはノルウェーという国の基礎を決定づけるもので、壮大な戦いの証人となった松は、暗闇に包まれ酸素がない状態でも完全な状態を保っていた。


 ストラムはこの松の木を沼地から採取し、真空下で樹脂を注入し、熱焼きすることで耐紫外線仕上げコーティングを施し、47個のユニークな番号の付いた文字盤に仕上げている。


 ラスタカルフに使用した松の木の文字盤は、ポズナン放射性炭素研究所で放射性炭素年代測定を実施しており、年齢を確認する炭素年代測定証明書が付属している。


 ラスタルカルフには古代の刀鍛冶の技術に似た、スチールを熱して折り曲げるプロセスで製造されたダマスカス鋼がケースに使われている。


 魅力的なレイヤー構造をもつダマスカス鋼のケースサイズは41mmで10気圧防水。ムーヴメントはセリタのCal.SW-200Aを搭載。47本の限定生産となっており現在は完売となっている。


Straum(ストラム)
オパーヴ


 オパーヴは、雪に覆われたノルウェーの自然をモチーフにした文字盤が特徴となっており、文字盤には何層ものラッカー処理が施され、まるでエナメル文字盤を思わせる光沢と質感を生み出している。3次元のパターンのテクスチャーが美しい質感を生み出しており、その立体的な造形は、直射日光の下ではきらめく尾根や谷の風景、光が弱まるとノルウェーの静寂な夜の世界を彷彿とさせる。


 オパーヴのケースバックには、時計の起源を示す3Dモチーフがエンボスされ、2つのサファイアクリスタルの窓からは、セリタの自動巻きムーヴメント、Cal.SW-200-1を鑑賞できる。


 ラスカルタフと同じくケースには魅力的なレイヤー構造をもつダマスカス鋼を採用、ケースサイズは41mmで、10気圧防水。ダイヤルカラーはホワイト、グリーン、ブラック、ブルーの4色、各色125本の限定生産となっており、販売価格は829ユーロ(約11万円)。


》Straum(ストラム)公式サイト
https://www.straum.co


文◎William Hunnicutt
時計ブランド、アクセサリーブランドの輸入代理店を務めるスフィアブランディング代表。インポーターとして独自のセレクトで、ハマる人にはハマるプロダクトを日本に展開するほか、音楽をテーマにしたアパレルブランド、STEREO8のプロデューサーも務める。家ではネコのゴハン担当でもある。

https://www.instagram.com/spherebranding/

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