日本未上陸ブランド

【アール・デコスタイルのクラシックウオッチ】アメリカ発の新興時計ブランド “ブレモア (Bremoir)”に注目

 ブレモア(Bremoir)は、アメリカ西海岸のロサンゼルスに拠点を置く、パーティック・ブレマーによって設立された日本未上陸のマイクロウオッチブランド。


 1920年代から30年代のニューヨークはアメリカ国内はもちろん、異国の地からも労働力が集まり、繁栄し、色鮮やかな野心に満ちた時代。 経済の発展を土台にしてアール・デコのデザインを取り入れた空を削るような高層ビルがいくつも建築され、 成功を夢見てニューヨークに押し寄せた労働者たちの野心を掻き立てた。


 ブレモアの時計はこの1920年代から30年代に流行したアール・デコにオマージュを捧げたデザインを特徴としており、直線を取り入れた幾何学的でシンメトリーなデザイン、アール・デコ建築の傑作として知られるクライスラービル(ニューヨークマンハッタンのシンボル的存在)からインスパイアされたアワーマーカーなど、独創性を備えたコレクションを展開している。

 今回は、アメリカが超大国への道を歩み始めた時代のアールデコ・デザインからインスパイアされたブレモア のコレクションから、代表的な4モデルを紹介する。


ブレモア (Bremoir)
レキシントン


 レキシントンはニューヨークのクライスラービルにインスパイアされたブレモアのデファーストコレクション。


 オーセンティックなオーバルケースには、クライスラービルの尖塔に見られる曲線的なアーチを彷彿とさせるステップベゼルが設置され、立体的な造形がデザインにアクセントをプラス。ヘアラインベースのケース、ポリッシュ仕上げのステップベゼルがデザインにメリハリを利かせ、光の反射が高級感と幻想的な雰囲気を醸し出している。


 文字盤はチャプターリングとセクターダイヤルのレイアウトによって当時の雰囲気を再現しつつ個性的な美しさを創り出している。アプライドのアラビアインデックスを配したコッパー(銅)カラーのアワーリングの外側にはインデックス と連動するように三角形の夜光マーカーを配置。

 この三角形のデザインはクライスラービルの尖塔の三角形から、ミニッツマーカーのデザインは、ビルのエントランスのメタルワークからインスピレーションを得たものだ。 アワーマーカーの三角形の端にはスーパールミノバが塗布されており、クライスラービルディングの窓から放たれる明かりを彷彿させる。


 ケース内部にはスイス製の自動巻きムーブメント、Cal.STP 1-11を搭載。ケースサイズは39mmで厚さ10.7mm。 50mの防水機能を備え、風防は無反射・防傷コーティングが施されたサファイアクリスタルを採用。ブレモアのウェブサイトから購入可能で、レキシントンの販売価格は985米ドル(約13万円)。


【ブレモアのバリエーションをチェック】


レキシントン コイーバ
 コイーバはアールデコの時代、クルーズの目的地として人気を博したキューバの首都ハバナからインスパイアされたモデル。基本デザインはレキシントンをベースにしており、キューバの高級葉巻を思い起こさせるチョコレートブラウンの文字盤がコッパーカラーのアワーリングと絶妙なカラーバランスを生み出している。ダークネイビーのヌバックレザーベルトに、リッチなタンブラウンのステッチがアクセントを加えている。販売価格は985米ドル(約13万円)。



レキシントン クラウド・クラブ
 クラウド・クラブは、クライスラービルの66階から68階の高層階にあったハイパワーランチスポットにちなみ製作されたモデル。ブラッシュ仕上げのメタリック シルバー チャプター リングは、有名なアイコンでありクライスラー ビルの豪華なステンレス鋼の尖塔にオマージュを捧げている。スエードのような肌触りのライト グレーのヌバック レザーベルトも洗練された雰囲気を加えている。なお、プライベートダイニングクラブで当時はパワーランチの名所だったが1979年に閉店し、現在はオフィスのテナントとなっている。販売価格は985米ドル(約13万円)。



レキシントン モロッコ
 モロッコはクライスラービルのロビーフロアからインスパイアされたモデル。クライスラービルのロビーには壁面に茶、黄、赤のモロッコ産の赤大理石が使用されており、コッパーのアワーリング、赤味の強いレザーベルトで表現。メタリックな銅とスカイブルーの文字盤鋭いコントラストが魅力的だ。販売価格は985米ドル(約13万円)。



レキシントン タキシード
 白と黒の文字盤のタキシードは文字通り、礼服のひとつであるタキシードからインスパイアされている。スタイリッシュで洗練された雰囲気を醸し出す微妙なダーク グレーのステッチが施されたブラックのエプソン レザー ベルトがモノトーンの文字盤と絶妙なマッチングを見せている。販売価格は985米ドル(約13万円)。


》ブレモア (Bremoir)公式サイト
https://www.bremoir.com/


文◎William Hunnicutt
時計ブランド、アクセサリーブランドの輸入代理店を務めるスフィアブランディング代表。インポーターとして独自のセレクトで、ハマる人にはハマるプロダクトを日本に展開するほか、音楽をテーマにしたアパレルブランド、STEREO8のプロデューサーも務める。家ではネコのゴハン担当でもある。

https://www.instagram.com/spherebranding/

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