話題のトピックス

【100%スイス製を実現した次世代ブランド!?】セドリック・ベロン(Cedric Bellon)の最新モデルに注目

 Cedric Bellon (セドリック・ベロン)はサスティナブルなツールウオッチを製作する日本未上陸の独立系マイクロウオッチブランド。ブランド名は創業者の名前に由来している。

 フランス北西部に位置するブルターニュ地方で育ったベロンは、地質、生態、人類などの分野に魅了されていたのだが、ナント・デザイン学校のプロダクトデザイン科に入学したことが、彼自身のクリエイティブの可能性を引き出すきっかけになった。


 卒業後のベロンはパリ近郊のデザイン事務所に就職。20代後半に時計に強い関心を抱き、腕時計デザインのアイデアを紙に描き出し、いくつかのウオッチメーカーへ送付し続けた結果、ベル&ロスやタグ・ホイヤーが彼の最初の顧客となった。


 その後、ベロンは2005年に独立し、フルタイムの時計デザイナーとなり、有名ウォッチブランドのデザインに専念。デザイナーとしてのキャリアを生かし、19年に自身の名を冠したウオッチブランド、セドリック・ベロンを立ち上げた。

 セドリック・ベロンは天然素材やニュートラルな素材を用いて、地元でサスティネイブルな時計を製造しており、流行を追う必要のある人のためではなく、シンプルで信頼性が高く、永く使える癒しのオブジェクトを探している人のために作られている。

 創業者のセドリック・ベロンは、自分のウオッチブランドで環境になるべく負荷を与えない“持続可能な文化を創造する”ことを信念としており、その信念を時計作りに反映するためにいくつかのステップを実現している。


【環境へ配慮した独自の製品哲学で100%スイス製を実現】


 ひとつめは、ケースのリサイクル。ケース、文字盤、バックルは、ヨーロッパで製造された100% リサイクルされ認定されたステンレススチールを採用。ティッセン・クルップとウォッチ・エンジェルスのコラボレーションから誕生した業界初の素材である。


 二つめは、無加工へのこだわり。時計の部品はすべて機械加工で仕上げられ、切り出した“生”の状態で使用される。環境に有害な、溶解処理のガルバニック仕上げ、塗料、インク、ニス、接着剤などは一切使用していないのだ。

三つ目は、100%スイスの自社工場で製造。公式サイトの記載によると、この時計は、スイスで 100% 手作業で開発、製造、組み立てられており、時計製造に伴うCO2排出量をできる限り削減することを実現しているようだ。


 四つ目はムーヴメントの転用。地球にとって最も持続可能なのは、生産をまったく行わないことです。次善の策は、何か新しいものを作成する代わりに、すでに利用可能なものを使用すること、そのため、セドリック・ベロンではムーヴメントを新造する代わりに、ムーヴメントメーカーから未使用ストックを供給してもらい、時計に搭載している。

 五つ目はオンオーダーの受注システム。過剰在庫による無駄とエネルギー消費を避けるため、注文された分のみを生産 するという、コンパクトなビジネスモデルを構築している。

 このような取り組みにより、セドリック・ベロン(CB01 GMT) のサステナビリティスコアは87.59%に達し、ウェブサイトのレポートによると同価格帯の時計と比較して、2.09%サスティネイブルであることが証明されている。

 今回は時計界に新たなビジネスモデルを提示する新世代ブランド、セドリック・ベロンのコレクションから、新作であるCB01 GMTを紹介していく。


セドリック・ベロン(Cedric Bellon)
CB01 GMT 60


 ファーストコレクションである“CB01(3針とスモセコを展開)をベースに製作されたセドリック・ベロンのセカンドコレクション。前作よりも1mm小さい直径39mmのケースは、1960年代から70年代にかけて流行したスキンダイバーがモチーフになっており、ベゼル、ケース本体ともに工場のスクラップから再利用されたステンレススチールを採用。ケース、ベゼルと同じく文字盤にも再生ステンレススチールが採用されており、インデックス部分をくり抜いた上層、夜光を塗布した下層を組み合わせた、二重構造のデザインにより、シンプルでありつつ存在感を主張するデザインに仕上げられている。


CB01 GMT NK60


CB01 GMT 60


CB01 GMT 90


CB01 GMT NK90

 2022年8月現在、セドリック・ベロンのウェブサイトで予約受付中。納期は23年1月から順次出荷予定となっており、1100スイスフラン(約15万6000円)。

次のページへ >

-話題のトピックス
-, ,