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神秘的な情景との共演で生まれた“オリエントスター”の最新作に注目!

 2017年にセイコーエプソンとの統合を行って以降、オリエントスターはムーヴメント、クオリティともにいっそうの進化を遂げた。その最たる成果として挙げられるのが、四つの特許技術が含まれたシリコン製ガンギ車の実用化だろう。これは、現時点でオリエントスターのフラッグシップモデルに搭載されているムーヴメントにのみ採用されているが、約70時間のパワーリザーブや安定した精度など高い基礎体力を有している。

エプソンのプリントヘッドでも使われる高精度加工MEMS技術を応用し開発された特許取得のシリコン製ガンギ車。これにより駆動時間を70時間に延長したほか、精度を向上させるなど実用性を大幅に高めた。また独自の製法による鮮やかなブルー色も特徴であり、審美眼をくすぐる美しさを追求。欠けやすいという弱点をもつシリコンだが、エプソンでは熱酸化と除去を繰り返し、表面を平滑にすることで強度が向上し、耐久性も高めている

 

 そしてもうひとつ挙げられるのが“優れた美観”である。ザラツ研磨による美しい鏡面仕上げのケースや、波目模様などの装飾仕上げを施したムーヴメントなどと、随所にこだわりを感じさせる造形となっており、価格以上の価値を感じさせるモデルが非常に多い。とりわけアイコンである“メカニカルムーンフェイズ”と“スケルトン”の最新作は、近年注力しているこうした取り組みが十全に発揮されたモデルと言えよう。

 メカニカルムーンフェイズは“晩秋”をコンセプトに、グレーグラデーションを施した白蝶貝文字盤を採用し、秋田県・田沢湖に月が浮かぶ情景を表現。控えめに煌く白蝶貝文字盤が神秘的かつ気品をただよわせている。一方のスケルトン最新作では深宇宙をコンセプトに、まったく新しいデザインコンセプトが取り入れられた。こちらはシリコン製ガンギ車の鮮やかなブルー(特許技術)をデザインのアクセントとして生かし、現代的な雰囲気に仕上げられている。

 

クラシックコレクション メカニカルムーンフェイズ

グラデーション塗装を施した白蝶貝文字盤を備え、神秘的な表情をもつメカニカルムーンフェイズの新作。本来あるオープンハートが廃され、文字盤の美しさが追求された。“晩秋”をイメージした本作のほか、“新緑”をイメージした公式オンラインサイト限定モデルが展開される。
■Ref.RK-AY0113A。SS(41mm径)。5気圧防水。自動巻き(Cal.F7M65)。21万4500円

日本の自然に流れる風流な時間をテーマに、秋田県田沢湖を舞台に、湖面に映る月をイメージしてデザインされた。メカニカルムーンフェイズで本来あるオープンハートを廃し、文字盤を美しさを強調しているのも本作の特徴だ

 

コンテンポラリーコレクション スケルトン

深宇宙をテーマに、新しいデザインコンセプトによって生まれたオリエントスターのフラッグシップモデル。深宇宙を表現するため、全体をグレートーンでまとめつつ、スケルトンムーヴメントに施した装飾仕上げや、ブルー針といったアクセントを効かせ、モダンかつスタイリッシュな雰囲気に仕上げられている。
■Ref.RK-AZ0102N。SS(39mm径)。5気圧防水。手巻き(Cal.F8B61)。34万1000円

クラシックな雰囲気が強かった従来の“スケルトン”から一転、コンテンポラリーな雰囲気が追求された。また新規設計されたブレスレットは、ピッチの短いH型のコマを採用しており、腕なじみの良さも追求されている

 

【画像ギャラリー】

 

【問い合わせ先】オリエントお客様相談室 TEL:042-847-3380
公式サイト:https://orientstar-watch.com

 

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文◎堀内大輔(編集部)/写真◎笠井 修

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